
イランがカタールとアラブ首長国連邦(UAE)の主要な液化天然ガス(LNG)生産施設を18日(現地時間)と19日の2日連続で攻撃した。イスラエルがイラン最大の天然ガス田を空爆したことへの報復だ。米国、イスラエルとイランの戦争が軍事施設を超えて核心エネルギーのインフラにも拡大し、ホルムズ海峡封鎖で引き起こされた国際原油価格の急騰が長期化するとの懸念が強まっている。原油や天然ガスの生産・流通にさらに大きな支障が生じるとの見方も出ている。実際、同日の北海産ブレント原油先物価格は1バレル=110ドルを超えるなど、国際原油価格は急騰した。
ロイター通信などによると、イランはカタール首都ドーハの北約70キロにあるラスラファンLNG施設への空爆を2日連続で行った。カタール政府は「国家の核心ガス施設であるラスラファンがミサイル攻撃の標的となり、人的被害はなかったが火災が発生して広範な被害が生じた」と明らかにした。カタールは世界のLNG供給量の約20%を担い、ラスラファンは天然ガスの生産・加工の拠点で「経済の心臓」とされる。カタールは今回の攻撃を国家安全保障への直接的脅威と規定し、イラン外交官の追放を命じた。
UAEの天然ガス施設も同日、イランによるとみられるミサイル攻撃を受け、稼働を停止した。UAE当局は、世界最大級の天然ガス処理施設であるハブシャンのガス施設とバブ油田にミサイルの破片が落下し、操業を停止したと発表した。
イランによるカタールとUAEのガス施設攻撃は、前日にイスラエルがイランのガス生産の70%を占める南パルスのガス田とアサルーイェの天然ガス精製施設を爆撃した直後に行われた。イラン国営放送によると、南パルスのガス田の第3~6鉱区が空爆による火災で稼働を停止し、アサルーイェのパルス特別経済エネルギー地区も被害を受けた。
これに対しイラン革命防衛隊は、カタール、UAE、サウジアラビアなどのエネルギー施設に言及し、「完全に破壊されるまで湾岸地域のエネルギー施設を攻撃する」と公言した。イランのペゼシュキアン大統領も「エネルギー施設への攻撃は制御不能な結果を招くだろう」と警告した。
国際原油価格の急騰など経済的波紋が拡大すると、トランプ米大統領は同日、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で「イランがカタールを攻撃しない限り、イスラエルも南パルス施設をこれ以上攻撃しないだろう」とし、エネルギー施設への戦火拡大の自制を求めた。また「米国はこの特定(イランの南パルスのガス田)の攻撃について何も知らなかった」と主張した。
柳根亨 noel@donga.com






