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[社説]国民の安保DNAを再構築しよう

[社説]国民の安保DNAを再構築しよう

Posted May. 01, 2010 07:27,   

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海軍哨戒艦「天安(チョンアン)」の沈没は、多くの国民が甘い週末の夢に浸っていた金曜日(3月26日)夜に発生した。北朝鮮の脅威の中で暮らしているという現実を改めて知ることになる事態だった。韓国戦争の南侵は、国軍将兵の多くが外泊し、国民が疲れて眠りについていた日曜日未明に起きた。今回も北朝鮮の仕業なら、そのような虚を突いたものとみえる。いつからか韓国社会は、戦争はもはやないという生ぬるい認識に陥っている。

天安艦襲撃は、民官と軍による合同調査団の調査によって、北朝鮮の仕業であることが絞られつつある。金泰栄(キム・テヨン)国防部長官は30日、国会国防委員会で、「天安艦の材質と異なるアルミニウムの破片を発見し、分析している」と明らかにし、魚雷による襲撃の可能性に重点を置いた。金長官は、「必要に応じて、武力示威をする制空戦力を保有している」と話した。金盛贊(キム・ソンチャン)海軍参謀総長は、犠牲兵士46人の告別式で、「国民に大きな苦痛を与えた勢力を最後まで捜し出し、より大きな代価を必ず払わせる」と弔辞を通じて誓った。

天安艦の攻撃者を捜し出し、応分の報いを与えることは必要だが、より重要なことは緩んだ国民の安全保障意識を恒久的に再構築し、再び韓国を狙えないようにすることだ。天安艦の事態は、5000万の国民皆が「しっかりしなければ死ぬ」という絶体絶命の警告として受け止めなければならない。北朝鮮は、韓国戦争の南侵の後も、大統領府襲撃、三陟・蔚珍(サムチョク・ウルチン)共産ゲリラ侵入、板門店(パンムンジョム)斧蛮行、大韓航空858便爆破、3度の(99、02、09年)の西海(ソヘ・黄海)交戦などの挑発を行った。そのたびに韓国は、多くの軍と民間人の犠牲を払って憤ったものの、少し時間が経つと簡単に忘れた。

大統領府襲撃の時に捕虜となった元北朝鮮特殊部隊員の金シンジョ氏(現在牧師)は、「北朝鮮を純粋に見る人があまりにも多い」と、韓国国民の安保意識に厳しい忠告を与えた。そして、「北朝鮮に行って、金正日(キム・ジョンイル)と腕を組んで乾杯をした人々が、今回弔問するのを見て、怒りが込み上げた」と話した。10年間の左派政権が、安保意識を弱めることに大いに貢献した。金大中(キム・デジュン)元大統領は、00年の南北首脳会談の後、「韓半島にもはや戦争はない」と宣言した。北朝鮮への一方的な支援は「平和維持コストだ」と強弁した。慮武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領は、「北方限界線(NLL)は領土線でない」と述べ、海軍の領海守護の意志に冷水を浴びせた。

韓国社会の安保意識を緩める勢力に対して、国民一人一人が厳格な監視者にならなければならない。今回の事件を安保意識の再構築の契機にし、貴重な安保資産にすることこそ、46人の犠牲に報いることができる。