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迷走する「国家代表AI選抜戦」

Posted February. 20, 2026 10:05,   

Updated February. 20, 2026 10:05


いわゆる「国家代表AI(人工知能)選抜戦」が方向性を見失っている様子だ。5社を選んでスタートしたが、有力候補が中国製モデルの盗用疑惑に巻き込まれ、結局当初の計画とは異なり2社が脱落した。これで終わりではない。さらに1社を追加選定するとして「敗者復活戦」を予告したものの、実際に参加を表明した企業はなかった。ネイバー、カカオ、KTなど国内ビッグテックが最終的に不参加を決め、スタートアップ中心のコンソーシアム2組のみが提案書を提出した。グローバル水準のAI育成を目指していた「独自AIファウンデーションモデルプロジェクトは、推進力を失いつつある。

この混乱は偶然ではない。設計段階から予告されていた構造的問題だった。科学技術情報通信部は国民的関心を高め、企業間競争を誘導するため「サバイバル式選抜」という方式を採択した。しかし「国家代表AI」を選ぶ国家プロジェクトでの脱落は、単なる結果ではなく烙印となった。企業にとっては技術競争ではなく、評判リスクを負うゲームになってしまった。どの企業が進んで参加するだろうか。

核心的な基準だった「フロム・スクラッチ(From Scratch)」、すなわち完全に独自構築したモデルかどうかを問う基準も論争を広げた。「他社モデルに対するライセンシング問題があってはならない」「海外モデルの微調整などから派生したモデルは、国産モデルと見なすのは難しい」との通知は示されたが、海外オープンソースをどこまで参照可能かといった明確なガイドラインはなかった。国家事業において曖昧さはすなわちリスクだ。

これに加え「二転三転」するルールが不信を強めた。政府は当初5チームのうち1チームのみを脱落させるとしたが、実際には2チームを脱落させた。直後に「1チームを追加選抜し、4チーム体制を維持する」と発表した。「1チーム脱落→2チーム脱落→1チーム追加選抜」。ルールが揺らぎ予測可能性が低下した選抜戦で、国家代表のタイトルが果たしてどれほどの重みを持つだろうか。

もちろん政府の苦悩が理解できないわけではない。米国と中国が国家レベルでAI覇権競争を繰り広げる中、韓国も象徴的プロジェクトを必要としたのだろう。国民的関心を集めるため、リスクを承知でバラエティ番組のような「サバイバル」カードを切り出した理由でもあろう。わが国のAIモデルの競争力をできるだけ早く大衆に証明しようとする焦りも理解はする。しかし信頼のない国家代表は国民の認めを得ることも、グローバル市場で真価を発揮することもできない。

に信頼を築かなければならない。既存の第2次進出チームと追加選抜チームとの評価日程と条件をどう設定するのか、独自性問題が再燃した場合に検証基準をどの水準で統一するのか、より透明に提示すべきだ。

第2次評価を目前に控えた今こそ、いったん立ち止まり、体制を立て直すべき時だ。国家代表AIの選抜はバラエティー番組ではない。オーディションは視聴率で終わるが、AIの国家プロジェクトは国家競争力の行方を左右する。いま政府に必要なのは広報ではなく、「なぜ混乱が繰り返されたのか」に対する省察である。イベント性よりもまず信頼を築かなければならない。既存の第2次進出チームと追加選抜チームとの評価日程や条件をどのように設定するのか、独自性をめぐる問題が再燃した場合、検証基準をどの水準で統一するのかについて、より透明に示す必要がある。

国家代表AIを選ぶことより重要なのは、そのAIが真の国家代表として認められることだ。いま必要なのは焦りではなく信頼である。