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「AIブーム」と「ドットコム・バブル」の共通点と相違点

「AIブーム」と「ドットコム・バブル」の共通点と相違点

Posted June. 04, 2026 08:21,   

Updated June. 04, 2026 08:21


「SOXLを持っていなかったから、保有量が少なかったから、早く売ってしまったから悔しい」

最近、株式投資コミュニティで見られる言葉遊びだ。SOXLは、米フィラデルフィア半導体指数の日々の騰落率を3倍で追随する上場投資信託(ETF)だ。米半導体指数が1%上昇すればSOXLはその3倍の3%上昇する。指数が下落する際も3倍下落する高収益・高リスク商品だ。

昨年9月2日に25.25ドル(約3万8380ウォン)だったSOXLは、2日(現地時間)のニューヨーク株式市場で266.32ドル(約40万4806ウォン)で取引を終えた。わずか9カ月で10倍以上に跳ね上がった。稀代の投資家ピーター・リンチが語った「テンバガー(Ten-bagger)」、すなわち株価が10倍以上に上昇した銘柄の代表例といえる。SOXLを保有していた世界各国の投資家は短期間で大金を稼いだが、そうでない人々が相対的剥奪感を覚えても不思議ではない。

同期間、SOXLを構成するエヌビディア、マイクロン、AMD、インテル、マーベルなど米半導体企業の株価も急騰した。三星(サムスン)電子、SKハイニックスを中心とする韓国株式市場はもとより、日本や台湾でも半導体企業中心の株価上昇が起きている。

こうした動きは人工知能(AI)ブームと深く関係している。AI演算を最適化し、電力効率を極大化するのに役立つ特殊半導体GPU、NPU、HBMなどを生産する企業はもとより、これらと何らかの形で関係を持つ企業の株価も急速に上昇する雰囲気だ。

これについて一部では、現在のAIブームが1990年代後半から2000年代初頭の「ドットコム・バブル」を連想させると警告している。急激な上昇は必然的に調整を呼び、高油価や世界各地の戦争・紛争など企業経営に有利とは言えない環境にもかかわらず、「AI」の2文字だけを頼りに各国の株式市場が上昇しているということだ。08年の世界金融危機当時、空売りで莫大な富を築いた著名投資家マイケル・バリーや、ヘッジファンド業界の大物ポール・チューダー・ジョーンズらが特に懸念を示している。

26~27年前にも似たような現象が起きた。売り上げも利益も事実上「ゼロ」の企業が、社名に「ドットコム(.com)」を付けるだけで大きな注目を集めた。投資資金があふれ、企業公開(IPO)が日常茶飯事のように行われた。しかし、山が高ければ谷も深い。00年3月に5000を超えていたハイテク株中心の米ナスダック指数は、2年後には1100まで暴落した。その期間に5兆ドル(約7600兆ウォン)が消えた。

もちろん相違点もある。ドットコム・バブルは主にスタートアップ企業が主導したが、現在のAIブームは時価総額が数兆ドル規模のグローバル巨大IT企業が主導している。また、ドットコム・バブル当時の技術は具体的な革新というより、インターネットのトラフィックや利用者数増加がせいぜいだったが、現在のAI技術は人類の生活様式そのものを大きく変えつつある。

過去に例を見ないほどの格差拡大が起きている点も四半世紀前とは異なる。三星電子やSKハイニックスの成果給を巡る各種論争がその代表例だ。格差解消は古今東西を問わない課題だったが、民間企業の成果給支給に「社会的大妥協」が必要だとの主張が出ること自体、格差拡大の一断面であり、AIブームの後遺症を示している。