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街バスケにプロ基準導入 D3リーグで競技力向上の動き

街バスケにプロ基準導入 D3リーグで競技力向上の動き

Posted December. 09, 2025 11:27,   

Updated December. 09, 2025 11:27


「点差がどれだけ開こうが、ここでは絶対に手を抜いて走ることはありません」

ソウル市バスケットボール協会首席副会長のイ・ヨンジン氏(43)は先月16日、ソウル市東大門(トンデムン)区にあるソウル市立大体育館で行われた「2025 D3ソウルチャンピオンシップ」バスケットボールディビジョン(D)リーグ決勝、アップテンポ対アウルズ戦の最中にこう語った。試合は開始直後からアップテンポが一方的に主導し、前半を48-11で折り返した。第3クオーター終了時点では76-24とさらに点差が開き、最終的にアップテンポが97-41で勝利し、チャンピオンタイトルを獲得した。

大韓民国バスケットボール協会は今年から「Kディビジョンシステム」と名付け、全国に散在するアマチュア大会を統合管理し始めた。KディビジョンはプロリーグをD1、プロ2軍をD2、アマチュアバスケットボールをD3〜D5と独立リーグに分類する。言い換えれば、D3リーグは趣味でバスケットを楽しむ人々が経験できる最高レベルだ。D3リーグではエリート選手出身も最大2人まで同時に出場できる。

アップテンポでは、パン・ドクウォン(37・センター)とキム・ヒョンジュン(22・ガード)がプロ出身だ。身長207センチのセンター、パン・ドクウォンは2011〜12シーズンのプロバスケットボール(KBL)新人ドラフトで全体14位でKTから指名された経歴を持つ。この日16得点、7リバウンド、アシストとスティール各5個を記録し最優秀選手(MVP)に選ばれたキム・ヒョンジュンも、ソウルサムソン小、サムソン中、キョンボク高を経て「エリートコース」を歩んだ。

プロ出身でない選手もディビジョンリーグに参加するには登録手続きを踏む必要がある。ディビジョンシステムの基盤づくりに力を注いだキム・スビン(ソウル市バスケットボール協会副会長)は、「始まりはすべての街のバスケットマンを選手として登録し管理しようという考えだった」と述べ、「今年のD3ソウルディビジョンリーグ兼ソウル市長杯大会は16強からプロバスケットSKの本拠地、蚕室学生体育館で開催した。D3選手たちがプロの舞台でプレーする経験を得られたことは意義深い」と話した。

個人やチーム記録も体系的に管理される。「40代に入りコートよりベンチで作戦指示する時間が増えた」というアップテンポのプレーイングコーチ、チョン・ジュンホ氏(43)は、「今の選手たちが本当に羨ましい。私たちが全盛期を過ごした頃は記録がほとんど残らなかったが、ディビジョン体制が整い協会が大会ごとの詳細記録もホームページに掲載し、ほとんどの試合はユーチューブにも映像が残る」と笑った。

文化体育観光部は「生活体育の裾野を広げる」という目標で2017年にディビジョンリーグを導入した。トーナメント方式では非エリートチームが実戦経験を積む機会が限られる。そこでリーグ方式で大会を進め、「上位リーグに上がりたい」という意欲を醸成する制度としてディビジョンリーグはつくられた。

バスケットボールのディビジョンリーグはまだ始まったばかりだ。バレーボール、ホッケー、ハンドボールと共に今年から本格的に始まったためだ。文体部は今年の新設・運営予算として約245億ウォンを投入した。

バスケットボールは今年、トーナメント方式の7大会に「D3リーグ」の名称を付けシーズンを行った。来年からはフルリーグ方式に転換する予定だ。また現在はD3リーグ内でもチームの実力差が大きく、来年は現在の上位12チームだけをD3リーグに残し、残りをD4に降格させる計画だ。そうすれば昇降制も自然に試すことができる。

イ首席副会長は、「プロ直下のD3リーグから体系化されれば、D3リーグがプロで機会を失った選手が再挑戦できる場として機能するだろう」と期待を示した。昨季のKBL新人ドラフトにアマチュア資格で参加し、プロバスケット史上初の「非プロ出身」指名者となったチョン・ソンジョ(25・三星)の存在は、将来プロレベルを含めた昇降制の構築も夢ではないことを示している。


任寶美 bom@donga.com