全羅南道(チョルラナムド)・光州(クァンジュ)広域市の行政統合特別法が1日、与党「共に民主党」の主導で国会本会議において可決された。一方、あわせて推進されていた大邱(テグ)・慶尚北道(キョンサンブクト)統合法案と、忠清南道(チュンチョンナムド)・大田(テジョン)統合法案は、与野党の駆け引きの末、処理が見送られた。とりわけ野党「国民の力」は大邱・慶尚北道統合について反対から賛成へと急旋回し、同時処理を求めたが、民主党は対国民謝罪に加え、忠清南道・大田統合についても党の統一見解として決定するよう圧力をかけた。2日も国民の力が「地域分断をやめよ」と主張すると、民主党は「統合はセットで進めるべきだ」と応酬した。
遅れて態度を変え、フィリバスターまで中断して懇願する国民の力も、それを好機とみて屈服させようと迫る民主党も、党利党略を優先する点では与野党ともに五十歩百歩だ。6月の地方選を前に政治的得失だけを計算し統合に反対していた国民の力は、大邱・慶尚北道で世論が悪化し、このままでは大邱市長の座まで失いかねないとの危機感から、慌てて方針を転換した。すると今度は民主党が「統合法案で国民の力は迷走している」と批判し、大邱・慶尚北道だけでなく、忠清南道・大田についても党の統一見解として決定するよう求めるなど、強気の姿勢を示している。
現在、忠清南道・大田の首長や議員らは反対姿勢を崩しておらず、国民の力の立場が変わる可能性は高くない。ただし、まったく余地がないわけでもない。行政統合は本来、国民の力が民主党よりも積極的に推進してきた議題だ。昨年12月の李在明大統領の発言をきっかけに議論が急展開したが、その1カ月前には国民の力所属の知事と市長が統合推進を宣言し、特別法案も先に発議していた。今さら統合すれば誰が出馬するのか、与党に有利ではないかといった政略的な計算に振り回されるようでは、情けない限りだ。
行政統合は、地域の均衡ある発展と競争力強化を通じて首都圏一極体制を克服し、地方消滅の危機を乗り越えるための国家戦略である。全羅南道・光州、大邱・慶尚北道、そして忠清南道・大田の3地域が大枠で歩調を合わせてこそ、本来の相乗効果が生まれる。その道に、国土の中心に位置する忠清南道・大田が外れるわけにはいかない。他地域が統合によって競争力を高めるなか、忠清南道・大田だけが取り残されれば、その喪失感をどう埋めるのか。統合法案は3月初旬までに処理されなければ、6・3地方選に支障なく統合特別市を発足させることができないという。責任ある政治的決断と、緻密な住民説得が求められている。
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