
「内乱特検」(趙垠奭特別検察官)は、戒厳解除の採決妨害疑惑を受けている野党「国民の力」の秋慶鎬(チュ・ギョンホ)議員(写真)に対し、内乱重要任務従事の容疑で逮捕状を請求した。
特検関係者は3日、「逮捕の重大性および証拠隠滅の恐れなどを考慮した」と請求理由を説明した。非常戒厳が宣言された当日、「国民の力」の院内代表だった秋氏は、議員総会の会場を何度も変え、戒厳解除要求案の審議と採決を妨害した疑いを受けている。ただし特検は、逮捕状請求段階では職権乱用容疑は含めなかったと説明した。
特検は、昨年12月3日の非常戒厳宣布後、秋氏が議員総会の場所を国会(午後11時3分)→汝矣島(ヨイド)中央党本部(午後11時9分)→国会予算決算特別委員会会議室(午後11時33分)→中央党本部(4日午前0時3分)と計4回変更した点に、採決妨害の意図があると見ている。秋氏が戒厳宣布直後、韓悳洙(ハン・ドクス)前首相(午後11時11分)および尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領(午後11時22分)と相次いで通話した後、国会に移動しており、この過程で採決妨害に関する協議があったのではないかと疑っている。特検関係者は「尹前大統領の指示の有無について言及するのは適切ではないが、十分に立証されたと判断し逮捕状を請求した」と述べた。
特に特検は、秋氏が4日午前0時3分ごろ議員総会の場所を国会から再び中央党本部に変えたのは、戒厳が解除されない状況下で議員らを国会外に出そうとする「採決妨害」の意図があったと見ている。秋氏が国会に入る際、軍人と市民が対峙している場面を目撃しながらも、採決を妨害する意図で会場を変更したということだ。
これに対して秋氏は、戒厳解除の採決を妨害する意図は全くなかったと主張している。秋氏側関係者は「秋氏は尹前大統領と通話した後、議員総会の場所を国会に変更し、別の議員らとともに国会へ向かった。4日午前0時ごろ、議員総会の場所を国会から党本部に変えたのは、警察が国会を封鎖し、議員が被害を受けているとの知らせを受け、臨時待機場所を設けただけだ」と説明した。
特検はこれに先立ち秋氏を呼び出して取り調べる中で、大統領室の出入記録などを提示し、「事前に尹前大統領との夕食会などを通じて戒厳宣布の計画を知っていたのではないか」と追及したが、秋氏側は「尹前大統領と単独で会ったことはなく、秘書室長や大統領首席秘書官、他の議員と同席したことがあるだけだ」と主張したという。秋氏に対する逮捕状実質審査を開くには、まず国会本会議で逮捕同意案が可決されなければならない。
チェ・ミソン記者 コ・ドイェ記者 cms@donga.com






