文政権の国家安保室長、「公務員が北朝鮮海域で漂流」報告を受けて午後7時頃に退勤
Posted December. 08, 2023 08:53,
Updated December. 08, 2023 08:53
文政権の国家安保室長、「公務員が北朝鮮海域で漂流」報告を受けて午後7時頃に退勤.
December. 08, 2023 08:53.
by コ・ドイェ記者 yea@donga.com.
文在寅(ムン・ジェイン)政権の安全保障の司令塔だった徐薫(ソ・フン)国家安保室長(当時)が2020年9月22日、西海(ソへ・黄海)上で行方不明になった海洋水産部職員のイ・デジュンさんについて、「北朝鮮海域で漂流している」という報告を受けても、救助のための措置を取らずに退勤していたことが明らかになった。安保室の指示を受けなかった軍と海洋警察、統一部の職員は、北朝鮮に送還要求をするなどの救助活動を展開することができなかった。監査院が7日に公開した西海公務員殺害事件の主要監査結果の資料には、イさんが北朝鮮軍に射殺されるまで、政府当局が初動措置を取らず事態を放置した経緯が克明に記されている。監査院が昨年6月に監査に着手してから1年5ヵ月が経った。監査院によると、徐旭(ソ・ウク)元国防部長官は22日午後4時51分、国軍合同参謀本部から「韓国国民が北朝鮮の登山串(トゥンサンコッ)海上で発見された」という諜報報告を受けた。その後、徐柱錫(ソ・ジュソク)安保室第1次長(午後5時18分)と徐薫室長(午後5時30分)も報告を受けた。前日の21日午前1時頃に西海の延坪島(ヨンピョンド)付近で消息を絶ったイさんが漂流して38時間ほど経過していた。しかし徐薫氏は、対応方向を検討するための「状況評価会議」を開かず、イさんの漂流事実を知っている国防部と国家情報院(国情院)に対しては「秘密を保全せよ」という指示を出すだけだった。安保室は、捜索作業を進めていた海警と海洋水産部には「秘密事項」であることを強調しながらイさんが北朝鮮海域で漂流していることを伝え、イさんに対する救助を北朝鮮に要請できる統一部と外交部には関連事実が伝えないようにしたことが明らかになった。徐薫氏や徐柱錫氏など安保室の主要幹部たちは、イさんの救助の有無を確認できていない中で、同日午後7時前後に退勤したことが分かった。安保室ではなく国情院を通じて遅れてイさん事件を認識した統一部担の当局長は、「長官は夕食会中で、次官は連絡が取れない」として、長官・次官に報告せずに退勤した。軍は、「統一部の主管事項」として救助に必要な事項を検討せず、海警は「秘密事項」として国防部に捜索協力を要請しなかった。政府は、イさんが北朝鮮軍に射殺されてから3時間後に初めて関係閣僚会議を開き、「秘密保全」の指針を出した。軍と国情院は同日未明、諜報報告書を内部網から突然削除した。その後、政府はメディアに対して「行方不明になったイさんを捜索中」と偽り、イさんの死亡事実が報道された後は、関連証拠を捏造して「自発的に脱北しようとした」と「脱北」を決めつけたというのが監査院の見解だ。監査院は当時、関連業務を担当した軍将官や統一部長官、海警幹部など13人に対し、懲戒および注意措置と人事資料の提出を要請した。監査院はすでに退任した徐元国防部長官と金洪熙(キム・ホンヒ)元海洋警察庁長官に対しても人事資料を残すよう通知した。
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文在寅(ムン・ジェイン)政権の安全保障の司令塔だった徐薫(ソ・フン)国家安保室長(当時)が2020年9月22日、西海(ソへ・黄海)上で行方不明になった海洋水産部職員のイ・デジュンさんについて、「北朝鮮海域で漂流している」という報告を受けても、救助のための措置を取らずに退勤していたことが明らかになった。安保室の指示を受けなかった軍と海洋警察、統一部の職員は、北朝鮮に送還要求をするなどの救助活動を展開することができなかった。
監査院が7日に公開した西海公務員殺害事件の主要監査結果の資料には、イさんが北朝鮮軍に射殺されるまで、政府当局が初動措置を取らず事態を放置した経緯が克明に記されている。監査院が昨年6月に監査に着手してから1年5ヵ月が経った。
監査院によると、徐旭(ソ・ウク)元国防部長官は22日午後4時51分、国軍合同参謀本部から「韓国国民が北朝鮮の登山串(トゥンサンコッ)海上で発見された」という諜報報告を受けた。その後、徐柱錫(ソ・ジュソク)安保室第1次長(午後5時18分)と徐薫室長(午後5時30分)も報告を受けた。前日の21日午前1時頃に西海の延坪島(ヨンピョンド)付近で消息を絶ったイさんが漂流して38時間ほど経過していた。
しかし徐薫氏は、対応方向を検討するための「状況評価会議」を開かず、イさんの漂流事実を知っている国防部と国家情報院(国情院)に対しては「秘密を保全せよ」という指示を出すだけだった。安保室は、捜索作業を進めていた海警と海洋水産部には「秘密事項」であることを強調しながらイさんが北朝鮮海域で漂流していることを伝え、イさんに対する救助を北朝鮮に要請できる統一部と外交部には関連事実が伝えないようにしたことが明らかになった。徐薫氏や徐柱錫氏など安保室の主要幹部たちは、イさんの救助の有無を確認できていない中で、同日午後7時前後に退勤したことが分かった。
安保室ではなく国情院を通じて遅れてイさん事件を認識した統一部担の当局長は、「長官は夕食会中で、次官は連絡が取れない」として、長官・次官に報告せずに退勤した。軍は、「統一部の主管事項」として救助に必要な事項を検討せず、海警は「秘密事項」として国防部に捜索協力を要請しなかった。
政府は、イさんが北朝鮮軍に射殺されてから3時間後に初めて関係閣僚会議を開き、「秘密保全」の指針を出した。軍と国情院は同日未明、諜報報告書を内部網から突然削除した。その後、政府はメディアに対して「行方不明になったイさんを捜索中」と偽り、イさんの死亡事実が報道された後は、関連証拠を捏造して「自発的に脱北しようとした」と「脱北」を決めつけたというのが監査院の見解だ。
監査院は当時、関連業務を担当した軍将官や統一部長官、海警幹部など13人に対し、懲戒および注意措置と人事資料の提出を要請した。監査院はすでに退任した徐元国防部長官と金洪熙(キム・ホンヒ)元海洋警察庁長官に対しても人事資料を残すよう通知した。
コ・ドイェ記者 yea@donga.com
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