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ワクチン接種完了70%突破、在宅治療の弱点などを見直し「ウィズ・コロナ」へ

ワクチン接種完了70%突破、在宅治療の弱点などを見直し「ウィズ・コロナ」へ

Posted October. 25, 2021 08:26,   

Updated October. 25, 2021 08:26

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韓国の人口比新型コロナワクチンの接種完了率が、一昨日午後2時基準で70%を記録した。2月26日に療養病院入所者などを対象にワクチン接種が始まって以来、8カ月ぶりに成し遂げた成果だ。接種完了率70%は、政府が防疫体系を段階的日常回復に切り替える「ウィズ・コロナ」の施行の前提条件として掲げた数値だ。これからは、新しい防疫課題を落ち着かせるべき課題を抱えることになった。

接種率70%の達成は、韓国より3カ月ほど先の昨年12月にワクチン接種を始めた英国や米国、イスラエル、ドイツ、フランスなども、これまで達成できなかった数値だ。米国は56%程度にとどまっており、英国、ドイツなども65%前後にとどまっている。私たちが接種率を逆転させることができたのは、ワクチン接種のほかには、今回の危機を乗り越えられないと判断し、接種に積極的に参加した賢明な国民がいたからこそ可能なことだった。また、優秀な医療インフラと保健医療人材の献身的な努力も評価された。

政府は早ければ来月初めから「ウィズ・コロナ」への防疫体系転換を予告している。感染者を減らすのではなく、致死率を減らして被害を最小化することへと防疫政策の中心が変わる。ウィズ・コロナでは距離確保などの防疫規制が緩和されるだけに、感染者は今より大幅に増えるだろう。このような状況を安定的に管理するためには、従来の隔離治療体系だけでなく、無症状・軽症感染者の在宅治療体系を徹底的に準備することが重要と言える。

しかし、ウィズ・コロナへの転換を控え、防疫当局の指針により、在宅治療を受けていた60代のコロナ患者が21日、死亡する出来事が起きた。国内で在宅治療患者が死亡したのは、1月に在宅治療が実施されて以来初めて。この患者は体調が悪化し、通報したものの、一般救急隊が在宅治療者とは知らずに出動し、再び専門救急隊が出動したため、病院の配置も遅れたのが原因だった。このようなことが二度と繰り返されてはならない。

国内のコロナの一日感染者は、先月25日に3271人でピークに達した後、1000人台へと減少したが、「ウィズ・コロナ」で防疫措置が緩めば、数万人まで増える可能性もある。これに備え、在宅治療の対象者を管理する医療機関を十分に拡充し、搬送体制も整備していく必要がある。ウィズ・コロナになっても、室内ではマスクを着用しなければならないだけに、国民も性急に「コロナ前の日常」に戻ろうとしてはならない。ウィズ・コロナは進むべき道であり、今我々はその扉の前に立っている。