「無限に拡張されるキングダムの世界観、その物語の始まりを私が手がけるという考えに興奮した」
20日、テレビドラマ「キングダム:亜神(アシン)殿(亜神殿)」のオンライン制作発表会に出席した俳優のチョン・ジヒョン(40)は、23日午後4時に公開される「亜神殿」に出演したことに誇りを表した。亜神殿は朝鮮を覆った悲劇の始まり「生死草」の起源を明かす。チョン・ジヒョンが演じた「亜神」は、生死草の隠れた秘密を初めて発見した人物で、劇を率いる。92分の1話で制作された「亜神殿」は、キングダム1、2の前史を描いた前編であり、シーズン3に進むための飛び石の役割を果たす。
同日の懇談会には、金銀姬(キム・ウンヒ)作家(49)とキム・ソンフン監督(50)、俳優チョン・ジヒョン、パク・ビョンウン、キム・シア、キム・レハ、ク・ギョファンが出席した。パク・ビョンウンはシーズン2に続き、世子イ・チャンとともに朝鮮ゾンビ「生死役」から漢陽(ハンヤン)を守った御營隊長ミン・チロク、キム・シアは幼き亜神、キム・レハは亜神の父タハプ、ク・ギョファンは朝鮮を脅かすパジョウィ部族長アイダガンを演じた。
チョン・ジヒョンはこの日、「亜神キャスティングの前に金銀姬作家に私的な席でお会いしたことがある。キングダムシリーズの大ファンなので、ゾンビとしてでも出演したいと話したことがあったが、生死草の始まりを明かす重要な役割を担うことになって嬉しかった」と話した。金作家は、「多くの人がチョン・ジヒョンをロマンチックコメディーの女王と呼んでいるが、私は『暗殺』『ベルリン』のような映画で闇と痛みを秘めているチョン・ジヒョンがとても格好良かった。亜神も痛みを秘めているが、外見は強くて危険な武士のような感じがすればいいと思った。チョン・ジヒョンを念頭に置いてシナリオを書いた」と答えた。
生死草の起源に対する金作家の好奇心が、亜神殿の執筆につながった。氏は「生糸草は冷たい性質の草なので、自然に朝鮮の北方に関心を持ち、朝鮮時代に北方の廃四郡(ぺサグン)という地域に人の出入りを100年近く禁止させたという記録を見た。あそこに生死草が咲いたらどんなことが起こったかに興味を持ち、執筆を始めた」とし、「生死草はどこから来て誰が朝鮮に広めたのか、そして亜神は誰であり、北方で何が起こったのかについての疑問が解消される外伝だ」と語った。
キム監督は、「キングダム2の撮影半ば、亜神殿のトリートメント(シナリオ前段階の脚本)5、6枚を見た。私が読んだキングダムシリーズの中で一番完璧な文章でびっくりした。金作家は、物語が後を絶たない。そろそろ底をついてもいいはずなのに、さらに深く豊かになる」と話して期待を膨らませた。
キングダムシーズン1、2と亜神殿の最大の違いであり、出演陣が観戦ポイントに挙げたのは背景だ。シーズン1、2のメイン舞台は朝鮮の首都である漢陽とその南だとすれば、亜神殿は朝鮮北方の果てである鴨緑江(アプロクカン)付近の廃四郡を扱う。廃四郡は朝鮮時代、平安道(ピョンアンド)北東部の辺境を称した地域。キム監督は、「シーズン1、2は整然とした宮廷の美しさの中で発生する無惨さに注目したとすれば、『亜神殿』では巨大な自然の中に埋もれた残酷さを演出しようと試みた。亜神殿で朝鮮北方の冷たい雰囲気を感じることができるだろう」と説明した。実際のロケ地は済州島(チェジュド)だ。
金哉希 jetti@donga.com