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G7「ワクチン10億回分提供」、バイデン氏「米はワクチン武器庫になる」

G7「ワクチン10億回分提供」、バイデン氏「米はワクチン武器庫になる」

Posted June. 12, 2021 08:09,   

Updated June. 12, 2021 08:09

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11~13日、英コーンウォールで開かれる主要7ヵ国首脳会議(G7サミット)で、参加国の首脳が2023年までに世界に10億回分の新型コロナウイルスワクチンを提供できるようにすることで合意する。

G7サミットの主催国の英国のジョンソン首相は10日(現地時間)、記者会見で、「サミットで、G7首脳は少なくとも10億回分のワクチンを世界に提供することで合意するだろう」とし、「パンデミックを永遠にはねのけるには、強い措置を取らなければならない」と述べた。英国は9月までに500万回分のワクチンを先にアフリカに供給し、残りの9500万回分も来年までに供給するなど1億回分のワクチンを支援する。

 

フランスのマクロン大統領も同日、パリのエリゼ宮で記者会見を行い、「年末までにワクチン約3千万回分を提供する」と明らかにした。そして、「アフリカは世界のワクチン需要の2割を占めるが、必要な量の1%しか生産することができない」とし、G7サミットでワクチンの知的財産権の制限的緩和についても論議すると付け加えた。ドイツ、日本、イタリア、カナダなどのG7加盟国も、サミットで具体的な提供規模と時期を明らかにするものとみられる。

ジョンソン氏の会見に先立ち、バイデン米大統領は、「米国が第2次世界大戦の時、戦車と飛行機を製造してファシズムを打ち負かしたように、今回の事態でもワクチンの武器庫になる」とし、低所得国に5億回分のワクチンを提供する意向を明らかにした。米国と英国は同日、「将来の感染症対応システム、ワクチン開発に向けた遺伝子分析技術などを世界と共有する」という感染症対応パートナーシップも締結した。

 

10億回分ワクチンのうち8割は、途上国などにワクチンを提供する国際枠組み「COVAX」(コバックス)で、残りの2割は脆弱国家に個別に伝えられる。ただし、全世界の人口(77億人)が2回接種するには少なくとも160億回分が必要なので、さらに多くの支援が必要だと、ロイター通信は伝えた。国際協力団体「オックスファム」によると、低所得国がG7並みの高いワクチン接種率に到達するには57年かかる。コバックスが現在までに低所得国129ヵ国に供給したワクチンも8100万回分にとどまっている。

G7サミットには、7ヵ国の首脳のほかに韓国、オーストラリア、南アフリカ共和国の首脳、ウルズラ・フォンデアライエン欧州連合(EU)委員長らが参加する。出席者は、バイデン氏の昨年の大統領選のスローガン「より良い再建を(Build Back Better)」から取ってきた新型コロナウイルス後の再建戦略、中国とロシアへの対応、気候変動、法人税の最低税率などについて議論する。


金潤鍾 zozo@donga.com