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[オピニオン]公共の場所で授乳する権利

Posted March. 08, 2016 07:16,   

Updated March. 08, 2016 07:31

「多くが独特の方法で顔を隠していた。顔を隠さなかった女性の場合、胸を出していた」(スウェーデン記者アソン、100年前の韓国を歩く)。旧韓末に外国人が撮った写真や記録、画家シン・ユンボクの絵を見ても、当時は子供を産んだ女性が胸を出していることは珍しくなかったようだ。しかし、未婚女性はそうでないことから、胸を出すことはセクシュアリティではなく、授乳が目的だったと見るべきだろう。

◆いつしか公共の場所での授乳は文化的タブーか品のない行動と解釈されている。地下鉄やレストランなどの公共の場所で母乳を与える女性がいなくなったのは、文明化の証拠なのか。果たしてそうなのだろうか。母乳の代わりに粉ミルクを飲ませる母親がそれだけ増えたという意味もあるだろうが、母親が授乳の煩わしさのために外出を敬遠することがあるなら、女性権の退歩でもある。公共の場所で母乳を与える女性を温かい目で見る社会文化が形成されるなら、少子化の克服にも役立つだろう。

◆バーニー・サンダース候補が遊説場で娘に母乳を与えるマーガレット・エル・ブラッドフォードさんに感謝の意を表明したことを機に、公共の場での授乳が米大統領選挙の重要な争点に浮上した。この女性が母乳を与える写真をフェイスブックに載せ、「お腹を空かせた娘に母乳を与えることは母性の自然な発露」という賛成意見と、「教養のない女がすること」という侮辱的なメッセージが寄せられた。このハプニングをサンダース支持に結びつける「Boobs for Bernie(バーニーのための胸)」というキャンペーンが登場した。

◆ドナルド・トランプ氏が授乳の時間を求める女性弁護士に「吐き気がする」と言ったことが伝えられ、逆風を受けている。トランプ氏が気に入らない女性に吐き捨てた暴言は一つや二つではないが、公共の場所での授乳を不快に思う女性も多いことを見ると、これは男女の見解の差や進歩・保守理念の問題だけではない。若い女性政治家が子供に母乳を与える写真を広報物で使うなら、韓国でも反応が良くなるだろう。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員shchung@donga.com



정성희기자 チョン・ソンヒ記者 shchung@donga.com