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中東発の食料危機懸念拡大 食品価格の先手対策を

中東発の食料危機懸念拡大 食品価格の先手対策を

Posted April. 06, 2026 09:28,   

Updated April. 06, 2026 09:35


終わりが見通せない米国・イスラエルとイランの戦争の影響で、国際的な食料市場が揺れている。穀物の作付け期である4月に入ったが、ホルムズ海峡の封鎖によって、肥料の主原料である尿素や硫黄の供給に支障が生じているためだ。コメの自給率は95%を超えるものの、全体の穀物自給率は20%程度にとどまる韓国は、農産物価格の上昇の衝撃に弱い。戦争が早期に終結しなければ、今年下半期には韓国の食品物価に非常事態が生じる可能性が高い。

先月、中東産の尿素の輸出価格は2月に比べて38%、前年同月に比べて172%も急騰した。それさえも、ホルムズ海峡の封鎖によって供給が止まった状態だ。韓国は窒素肥料の原料である尿素の38%をこの海峡を通じて輸入している。トウモロコシや大豆など飼料用穀物を生産する国々も混乱している。肥料不足で農作に支障が出れば、世界の畜産物や乳製品、さらにはそれらを原料とする加工食品の価格まで上昇する可能性がある。韓国も飼料用作物の95%を海外から輸入している。さらに、原油価格の急騰で世界の漁船の操業が縮小し、水産物価格が上昇する「フィッシュフレーション」への懸念も強まっている。

政府は主要肥料メーカーが7月末まで使用する原材料と製品在庫を確保しており、国内供給に大きな支障が生じる可能性は低いとしている。しかし中東リスクが長期化すれば楽観はできない。輸入農畜水産物を原料とする食品企業も価格急騰に悲鳴を上げている。政府の目を気にして当面は値上げを抑えていても、時間が経つほど価格上昇圧力に耐えきれなくなるだろう。

中東戦争は農産物、畜産物、水産物の価格が同時に上昇する「アグフレーション(農業+インフレ)」へと発展する可能性が小さくない。世界が経験したことのない異例の状況だ。ホルムズ海峡封鎖への対応を協議するため最近ロンドンに集まった約40カ国の外相らが最も深刻に議論したテーマも食料危機だった。政府は最悪の事態を想定し、食料不足や食品価格の上昇が来年まで続いても耐えられる備えを進める必要がある。

前年比で約20%上昇しているコメ価格など、食品価格や外食価格を押し上げている国内要因から徹底的に点検する必要がある。政府は国内生産で対応できない農畜水産物の需要を把握し、企業が海外で事前に調達量を確保できるよう関税などのインセンティブを付与する方策も検討すべきだ。