
「まさか、そこまで危険な橋なんですか」
29日、慶尚北道慶州市東川洞(キョンサンブクト・キョンジュシ・トンチョンドン)の慶州橋で会った住民のパク氏(54)は、この橋が安全点検で3年連続「即時使用禁止」に相当するE等級の判定を受けたと聞き、こう問い返した。パク氏は「ほぼ毎日ここを通っているが、全く知らなかった。今後は別ルートへ迂回すべきか悩んでいる」と話した。
この日、往復6車線に歩道が設けられた慶州橋を利用する市民のうち、入口に掲げられた黄色い「構造安全危険施設物」の標識を注意深く見る人はほとんど見当たらなかった。標識には「施設物安全法第25条に基づき、この地域を通行する人や車両は安全に留意してください」と書かれていたが、通学バスや乗用車、貨物車は止まることなく数十台が行き交っていた。橋の下では、北川沿いを散歩する市民の姿も見られた。
●老朽危険橋梁、全国に117カ所
29日、国土安全管理院によると、3月時点で全国3万7915カ所の橋のうち、安全点検でD等級と判定された橋は104カ所、E等級は13カ所だった。安全点検とは橋など施設物を対象に欠陥の有無を調査し、安全状態を評価する手続きで、各施設を管理する地方自治体や韓国道路公社などが民間専門業者へ委託して定期的に実施している。
全5段階中4番目のD等級は、「欠陥が発生し、緊急補修・補強が必要な状態」を指す。E等級は最も深刻な状態だ。最近崩落事故が発生したソウル西大門区(ソデムンク)の西小門(ソソムン)高架車道は、2019年にコンクリート片落下事故が発生し、同年の安全点検でD等級の判定を受けた。その後も、床面の崩落やコンクリートの剥落などが繰り返されたため、撤去が決定され、昨年から撤去工事が進められていた
慶尚北道慶州市の慶州橋では、△2023年に橋脚亀裂発生、△2024年に主要構造部の鉄筋不足、△昨年には支承損傷――など重大欠陥が安全点検で確認され、3年連続E等級判定を受けた。しかし現在も20トン超車両のみ通行制限し、一般通行は認めている。慶州市道路課の関係者は「小型車は通行しても大きな支障はないとの専門家の見解に基づき、大型車は往復6車線のうち1車線のみ通行可能としている」と説明した。さらに「E等級判定後、毎年補強工事を行ってきたが、施設老朽化が深刻で、これ以上等級改善は難しいと判断した」とし、「橋を全面撤去して再設置する計画を立てている」と付け加えた。
京畿道利川市(キョンギド・イチョンシ)の梅谷(メゴク)橋とエンサン橋、江原道横城郡(カンウォンド・フェンソングン)のチュンダン橋も状況は似ている。3橋とも車両の高さや重量基準で大型車の通行を制限しているが、その他車両や歩行者の通行には制約を設けていない。
残る9カ所のE等級橋は通行自体は遮断されているが、一部では撤去工事に着手できていない。昨年7月の集中豪雨で一部区間で沈下が発生した蔚山市中区(ウルサンシ・チュング・)の旧三湖(クサムホ)橋は、同年12月にE等級判定を受ける前から通行止めとなっており、一部撤去作業が行われた。江原道洪川郡(カンウォンド・ホンチョングン)のスハ橋は、2023年12月に初めてE等級判定を受け、昨年9月に架け替え工事を開始し、今年4月末に撤去された。一方、慶尚北道聞慶市(ムンギョンシ)のピョラム橋と忠清南道礼山郡(チュンチョンナムド・イェサングン)の屯里(トゥンリ)1橋では、いまだ撤去工事が行われていない。
●予算不足と苦情懸念で対応遅れ
地方自治体は、橋梁再設置の予算確保と交通規制への苦情負担が大きいと訴える。慶州市関係者は「慶州橋は年間3万台が通行する基幹橋梁で、通行遮断すれば苦情が殺到しかねず、封鎖は容易ではない」とし、「設計から行政手続きだけでも1年以上かかり、国費支援対象事業でもないため、480億ウォン全額を市費で負担しなければならず、予算確保も難航している」と説明した。
江原道洪川郡のスハ橋管理担当者は「通常、橋梁工事費は撤去と再施工まで含めると、短い橋でも20億ウォン、100メートルを超えれば80億ウォン程度かかる。地方では法定期間内にその規模の工事を進めるのは負担が大きい」と話した。
専門家らは、老朽橋は適時に補修・補強しなければ、西小門高架車道のように、後の撤去・再設置過程でも危険性が高まると指摘する。ソウル科学技術大学安全工学科のチョン・ジヌ教授は「補修・補強が遅れるほど構造物状態は悪化し、老朽構造物を撤去・再施工する際の工事難度が高まる。予想外の変形や不安定性が発生する可能性も大きくなる」と説明した。
ソン・ジンホ記者 チェ・ヒョジョン記者 jino@donga.com






