
先月26日、全羅南道木浦(チョルラナムド・モクポ)新港湾。港の岸壁には1600トン級の船舶「ヌリバラム号」が停泊していた。ヌリバラム号は今月初め、全羅南道新安郡(シンアングン)の新安牛耳(ウイ)洋上風力発電所の着工現場へ向け出航する予定だ。新安牛耳洋上風力は、政府主導で企業と国民が参加して組成する150兆ウォン規模の国民成長ファンドの第1号投資先だ。
巨大クレーンが据え付けられたヌリバラム号の甲板では、乗組員らが風力発電所建設に用いる支持構造物を船上に積載する作業を進めていた。船体を点検していたシージーオーのキム・ジョンフン取締役は「乗組員76人が新安牛耳島一帯に約8カ月滞在し、風力発電所の建設作業を行う。着工日に合わせて4月に出航する」と説明した。
ヌリバラム号は、洋上風力発電所の基礎となる下部構造を輸送・据え付ける特殊船だ。韓国企業がこうした特殊船を確保したのは今回が初めてで、それだけ韓国が再生可能エネルギー分野でまだ初期段階にあることを物語る。経済協力開発機構(OECD)によると、2024年時点で韓国の再生可能エネルギー比率は10.54%で、38加盟国中37位にとどまる。
米国・イスラエルとイランの戦争で、石油や液化天然ガス(LNG)中心のエネルギー需給の不安が高まり、エネルギー資源に乏しい韓国にとってエネルギー安全保障を支える再生可能エネルギーの重要性が一層増している。
国内再生可能エネルギー市場は、これまで先進国に比べて技術水準が高いとは言えず、収益性も不透明だったため、資金調達に苦慮してきた。しかし、損失リスクを伴っても将来価値を見込んで投資する「革新金融」が洋上風力分野で初めて本格始動したことで、韓国のエネルギー自立を後押しする呼び水となるか注目されている。さらに、革新金融は再生可能エネルギーのような戦略産業の資金循環を改善するだけでなく、輸出の多角化や地域経済の活性化を支える中核的な原動力となるべきだとの指摘も出ている。
李恒鏞(イ・ハンヨン)韓国金融研究院長は、「金融がより生産的な分野、今後より高い付加価値を創出する分野により多くの資金を供給し、成長をけん引すべきだ」と強調した。






