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[社説]朴候補の政治刷新案、従北政治の清算をなぜないのか

[社説]朴候補の政治刷新案、従北政治の清算をなぜないのか

Posted November. 07, 2012 06:50,   

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与党セヌリ党の朴槿恵(パク・クンヘ)大統領候補が6日、政党、国会、政府などの改革に向けた包括的で高強度の刷新案を発表した。野党民主統合党(民主党)の文在寅(ムン・ジェイン)候補も先月22日に政治刷新案を出したのに続き、6日にも政党改革に関するいくつかの刷新案を追加で提示した。両候補の刷新案に比べれば、政治革新を大統領選出馬の名分に掲げた無所属の安哲秀(アン・チョルス)候補が提示した政治刷新案がみすぼらしく見える。

朴候補の刷新案の中でまず目を引くのは、改憲推進公約だ。朴候補は、「政権後、4年重任制と国民の生存権的基本権の強化を含むいくつかの課題に対して十分に議論し、国民的共感を確保して改憲を推進する」と明らかにした。政界では、大統領の権限を分散させる分権型改憲と5年単任制の弊害を克服するための4年重任制改憲の必要性が提起されてきたが、国会の敷居をまたぐこともできなかった。

分権型・4年重任制改憲に対しては、文候補も共感している。最近、リサーチ・アンド・リサーチの世論調査によると、国民の56%が4年重任制改憲に賛成していることが明らかになった。朴、文両候補のうち誰が大統領になっても、次期政権では改憲が可能になりそうだ。ただ、4年重任制改憲で、大統領選挙と総選挙の周期を一致させるための次期大統領の任期短縮に対しては、両候補いずれも拒否感を示しているという。改憲には、権力構造改編のほかに国民の基本権と国政運営の枠組みをはじめ、時代状況を反映する内容まで含め、与野党が十分に議論して国民が共感できる方向で推進しなければならないだろう。

公認改革も朴候補と文候補の共通の関心事だ。朴候補は、国会議員候補を与野党が同時に国民参加党内選挙で選出することを法制化すると明らかにした。基礎自治団体首長と議員の政党公認制を廃止し、比例代表の密室公認もなくすとした。文候補は、国会議員公認権の市・道党への移譲と基礎議会政党の公認廃止、地域別比例代表制の導入と地方区・比例代表議席数の調整などの比例代表公認改革を約束した。国会議員が政党に無条件に賛成したり、政党間の対話と歩み寄りが難しかったのも、考えて見れば中央党が独占する公認制度と関係がある。

朴候補は、不正腐敗を断ち切るために、再補欠選挙における原因提供者に費用を負担させ、公認で金品が行き交う場合に授受金額の30倍以上を過怠料として賦課し、公務を20年以上制限するとした。このように、公認と選挙制度を正すだけでも、政治に対する国民の不信をかなりの部分払拭することができるだろう。

朴候補の刷新案に、北朝鮮に従う「従北」政治の清算案が落ちていることは残念だ。従北の人々が堂々と国会に進出し、セキュリティー担当の警察官のリストまで要求している状況だ。にもかかわらずセヌリ党と民主党は、不正選挙に関与したイ・ソクキ、金在姸(キム・ジェヨン)議員に対する除名もできずにいる。文候補は5日、「愛国歌を否定する政治勢力とは、政治的連帯をする考えはない」と断言した。朴候補が大韓民国を立て直すという意志があるなら、この機に従北政治を根絶するための対策も出さなければならない。