Go to contents

検察改革案をめぐる与党混乱 強硬派は責任自覚を

検察改革案をめぐる与党混乱 強硬派は責任自覚を

Posted March. 12, 2026 09:41,   

Updated March. 12, 2026 09:41


与党内の一部強硬派が政府の検察改革案を大幅に修正すべきだと主張し、与党内の対立が急速に拡大している。与党「共に民主党」の金容民(キム・ヨンミン)議員は10日、「政府案は検察改革の趣旨を損なう大きな危険性を内包している」と主張した。前日、李在明(イ・ジェミョン)大統領が「すべてを改革対象とみなすべきではない」と呼びかけたにもかかわらず、強硬論を曲げなかった。これに対し民主党院内指導部は11日、「政府が熟考してまとめた案を反改革だと主張するのは政府を揺さぶる行為だ」と反論した。

政府が3日に立法予告した公訴庁・重大犯罪捜査庁法案は、1月に出された最初の政府案を基に、民主党の修正要求を反映したものだ。重大犯罪捜査庁の捜査対象犯罪は9件から6件に減らされ、二元化されていた捜査人員は捜査官に一本化された。民主党は先月の議員総会でこれを党論として確定した。そのため議員の意見を集約する議員総会を6回も開いた。強硬派の主張は、こうした与党・政府間の調整過程をすべて否定するに等しい。

強硬派議員らは、公訴庁トップの名称を検察総長とする条項などを問題視している。しかし憲法89条には「検察総長」が明記されており、別の名称を使えば違憲の余地があるとの指摘が多い。名称が検察改革の成否を左右する核心要因でもない。今回の政府案に含まれなかった検事の補完捜査権についても、強硬派は全面廃止を求めている。だが警察による事件の握りつぶしを牽制し、起訴の完成度を高めるには、限定的にでも補完捜査権を認める必要がある。

何より改革案に反対する与党議員は少数に過ぎない。彼らが「検察権力を完全に奪うべきだ」とする強硬支持層の極端な主張に乗り、混乱をあおっている。その結果、一部の与党支持者がオンライン上で李氏を「裏切り者」と呼ぶ事態まで起きている。この中で、金於俊(キム・オジュン)氏のユーチューブチャンネルでは、李氏が検察に補完捜査権を与える代わりに、検察が李氏の起訴を取り消すという取引説まで流れた。親李在明系が陰謀論だと反発し、内紛は収拾のつかない状況に広がっている。

その間にも、被害者の権利救済と人権保障を目的とする刑事司法制度改革という本来の目的に向けた議論は後景に退いている。76年ぶりに制度を全面的に改める以上、公訴庁と重大犯罪捜査庁が発足する10月までに制度を整備し、捜査と起訴の空白や混乱を最小化することこそ、責任ある政権の姿である。そのために知恵を集めても足りないはずの状況で、改革の本質とかけ離れた消耗的な論争に時間を費やしている。その被害は結局、国民が受けることになる。