1978年、高校生の時に北朝鮮に拉致された金英男(キム・ヨンナム、45)さんと韓国の母親・崔桂月(チェ・ゲウォル、82)さんが、28日午後、金剛山(クムガンサン)ホテルで、28年ぶりに再会した。
金英男さんは同日午後3時、金剛山で開かれた第14回離散家族特別再会第4回事業初日の団体再会で、母親の崔さんと姉の金英子(キム・ヨンジャ、48)さんと再会した。
1978年8月5日、群山(クンサン)機械工業高校1年に在学していた時、全羅北道(チョルラプクト)群山市の仙遊島(ソンユド)海水浴場で北朝鮮に拉致された英男さんは、その後、金正日(キム・ジョンイル)政治軍事大学を卒業し、「金チョルジュン」「金ヨンス」などの名前で、対南工作機関である北朝鮮労働党対外情報調査部に勤め、今も研究士(韓国の研究員に該当)として在職中だという。
崔さんは、英男さんに会うと「よく顔を見せて」と顔をなで、金英男さんは「お母さん、僕です。英男です」と言って、ともに涙を流した。英男さんは、崔さんを抱きしめ、崔さんの健康や兄弟の安否を尋ね、28年間の思いのたけを語った。
金英男さん親子の再会は、他の離散家族とは別に、ホテル2階に準備された別室で行われ、再会の約10分間だけ公開された後、非公開で進められた。
金英男さんが同日の非公開再会を通じて、拉致の経緯や日本人の前妻・横田めぐみさんに関する言及をしたかどうかは伝わっていない。
金英男さんは29日午後、約30分間記者会見を開き、拉致の経緯や横田めぐみさんとの結婚、彼女の死亡の経緯、日本に送還した横田めぐみさん遺骨の真偽などをめぐる疑惑について、立場を明らかにする。
再会会場には、97年に再婚した金英男さんの夫人・朴チュンファ(31)さんと娘のヘギョン(北朝鮮名=ウンギョン、19)さん、息子のチョルボン(7)君も出席した。
いっぽう、6・15共同宣言6周年を記念して開かれた今回の特別再会事業には、韓国側訪問団98人と同伴の家族51人が、金剛山を訪れた。
韓国側訪問団は、団体再会に続き、夕方には北朝鮮側が主催した歓迎晩餐会に出席した。29日の個別再会や昼食、三日浦(サムイルポ)観光を行なった後、30日午前、個別再会を終え、陸路で束草(ソクチョ)に戻る。
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