柳時敏(ユ・シミン)議員の保健福祉部長官への抜擢は、李海瓚(イ・ヘチャン)首相の強力な支援のもとで規定事実とされていたが、2日の入閣のリストからは一応外された。
しかし、柳議員に対する盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の信任は変わりない。金完基(キム・ワンギ)大統領人事首席秘書官はブリーフィングで、「柳議員も党内改革陣営の一定部分を代弁している以上、入閣が肯定的に検討されている。内閣に入って働くチャンスを与えた方がいいというのが盧大統領の考えだ」と述べた。
大統領府のある関係者は、「盧大統領がヨルリン・ウリ党内の反対にも関わらず、柳議員の起用にこだわっているのは、鄭東泳(チョン・ドンヨン)、金槿泰(キム・グンテ)前長官と同様に、柳議員も党内に持分があるという点を認めていること」と述べた。つまり、盧大統領が次期大統領候補について、党内の持分を持った人物同士の「自由競争」を念頭に置いているということになる。
これとともに、これまで改革陣営が盧大統領に捧げてきた「忠誠」と、「大統領に対する忠誠を言うなら、私の右に出る者はいない」と言ってきた柳議員に対する個人的な信頼も働いているものと見られる。
しかし、党内では依然として、「柳議員が入閣すれば、少なくとも5%以上支持率が低下する」という声が出ている。党の非常対策委員の金栄春(キム・ヨンチュン)議員も、「柳議員が入閣すれば、民意を刺激しかねない」と述べた。
ただでさえ低調な党の支持率を懸念する声が高まる中で、ふだん唐突な言行で「敵」を多く作ってきた柳議員の態度もこのような反発気流に影響しているという。中道傾向の中堅議員は、「盧大統領が柳議員に最後までこだわるなら、党自体が崩れることもありうる」と述べた。
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