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[オピニオン]給料貯蓄

Posted February. 25, 2005 22:56,   

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ソウル駅のホームレスであるA氏は、日曜日の早朝には決まって電車に乗り、京畿道光明市(キョンギド、クァンミョンシ)に行く。そこである教会の礼拝に出席して1時間座っていれば1000ウォンがもらえる。午後3時まで教会3ヵ所で「信者のふり」をすれば5000ウォンが手に入る(22日KBS2TV「追跡60分」)。ラーメン代をくれるソウル麻浦(マッポ)区のある教会にも、毎週土曜日になるとホームレスが列を作る。教会にとっては隣人愛だが、ホームレスにとっては生命の糸を掴もうとする「あがき」でもある。

◆貧しい人々のニュースはきりがない。ホームレスだけではなく、庶民の暮らしにも依然として強い寒風が吹きつける。10世帯のうち3世帯が、昨年は収入よりも支出の方が多かったという。所得水準の下位30%のうち52.7%の世帯が赤字だった。彼らにとって歳月の流れは、増える借金で苦痛なものとなる。二極化もますますひどくなり、全国の世帯の上位20%の所得は、下位20%の所得の7.35倍に増えた。

◆富める人のニュースもきりがない。一昨日、高級公職者の財産が公開され、裕福な人たちの実状が明らかにされた。1級以上の公職者87人が1年間で財産を1億ウォン以上増やした。「給料貯金」を億台の財テクの秘訣に挙げた高級公職者が9名にもなる。盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領も年俸の大半の1億6100万ウォンを貯蓄した03年には届かないが、昨年も年俸の中から約3800万ウォンを貯蓄したと届けた。

◆最近、地下鉄の駅には、全財産の半分の27兆ウォンを社会福祉のために寄付したマイクロソフト社のビル・ゲイツ会長の美談を紹介するポスターがはってある。ビル・ゲイツ会長が、夫人の勧めで不遇な人々に関心を向けるようになった事情を読んで、ホームレスたちが胸を詰まらせるだろうか…。自分たちが払った税金で給料をもらう公職者が、巨額の富を増やしているというニュースを聞いて、赤字に喘ぐ貧しい納税者たちは「節約が美徳」と考えるだろうか…。4700万人が同じ空の下、韓国人として暮らしているが、生活の風景はこのように千差万別だ。「人間は平等だ」という言葉は、高尚ではあるが真実ではないようだ。

方炯南(バン・ヒョンナム)論説委員hnbhang@donga.com