
金大中(キム・デジュン)大統領が、韓国や東アジアの民主主義と人権の伸張のために注いできた努力と共に朝鮮半島の平和と和解を増進させた功労が認められ、ニューミレニアムの最初のノーベル平和賞を受賞した。金大統領は日曜日の午後9時(韓国時間)、ノルウェーの首都オスロの市役所のメインホールで、ハラルド5世国王をはじめ、各国の外交使節、国内外の招請人事などの1100人余りが参列した中で行なわれた表彰式で、ベルゲノーベル委員長からノーベル平和賞のディプロマ(証書)と金メダル、900万クロネ(約12億ウォン相当)の賞金を受賞した。金大統領は受賞演説の場で「ノーベル平和賞は世界の全人類に平和のために献身するよう激励する崇高なメッセージである」とし、「余生を韓国と世界の人権と平和、朝鮮民族の和解協力に向けて努力することを誓う」と所感を述べた。
金大統領はまた、「南北首脳会談は実に難しい過程であった」とし、「私と金正日(キム・ジョンイル)総書記は民族の安全と和解協力を念願する見解を共にしたからこそ、相当なる水準の合意を導き出すことに成功した」と語った。
金大統領は「21世紀は知識情報化時代として富が急速に成長する時代であり、富の偏差の深化によって貧富の格差が急激に拡大する次期でもある。そのため、情報化のもたらす新しい現象であろう疎外階層と開発途上国の情報化の格差を解消して、人権と平和を阻害する障害要因を取り除かねばならない」と強調した。
これに先立ちベルゲ委員長は、受賞経過の発表において「金大中さんは『太陽政策』を通じて北朝鮮と積極的な協力関係を構築しつつある」としながら、「朝鮮半島の最後の冷戦的残骸を取り除く過程で、今日受賞した金大中さんほど大きな貢献をした方はいない」と選定の理由を語った。
彼はまた、「国際社会は、彼ら(北朝鮮の住民)の飢餓にソッポを向くことも、甚だしい政治的な弾圧に沈黙することもできない」としながらも「一方、北朝鮮の指導者らは、南北朝鮮の和解に向けて第一歩を踏み出させた役割を認めてもらう資格がある」とし、金正日総書記の朝鮮半島での平和に対する努力も認めた。
金大統領は同日、ノルウェーの子供2千人と共にする行事に出席し、「子供は人類の希望であると共に未来である」という平和のメッセージを朗読した。また、ハラルド5世国王の招請午餐とノーベル委員会招請の晩餐に出席し、朝鮮半島の平和に対するノルウェーの支持に感謝の意を表した。
同日オスロ市内では、金大統領の受賞を祝うため、数千人の市民が参加した‘松明行進’が行なわれ、金大統領が通過する沿道にも太極旗(韓国の国旗)と共にノルウェー旗が波立つかのようにはためいた。






