Go to contents

マイクロンとキオクシアの躍進が意味するもの

マイクロンとキオクシアの躍進が意味するもの

Posted June. 30, 2026 09:14,   

Updated June. 30, 2026 09:14


米半導体大手マイクロンの2026会計年度第3四半期(3~5月)の売上高は前年同期比350%増加した。純利益の増加率は1400%に達した。マイクロンは次の四半期の売上高も前四半期比で20%さらに伸びると見込んでいる。三星(サムスン)電子とSKハイニックスが過去最高水準の業績を上げている一方、半導体の本家である米国もそれに劣らない好況を享受しているのだ。1980年代まで世界の半導体覇権を握っていた日本はどうか。キオクシアは2年連続で過去最高業績を記録した。今年だけで株価は800%上昇し、トヨタ自動車を抜いて日本企業の時価総額首位となった。大規模投資に向け、来年には米国預託証券(ADR)の発行も計画しているという。

このように、韓国企業がかつて大きく引き離したと考えていた世界の競合企業が、人工知能(AI)ブームによって完全に体力を回復したことは、決して歓迎すべきニュースではない。

時計の針を十数年前に戻してみよう。世界のメモリ半導体業界は2006年以降、深刻な危機に陥っていた。需要低迷でDRAMの価格は暴落し、半導体各社は相次いで赤字を計上した。1990年代後半の「第1次不況」、2000年代初頭の「第2次不況」を経て7~8社まで集約されていたメモリ半導体メーカーの間で、再び生き残りをかけた選別が進んでいた。競合を脱落させるための「チキンゲーム」も極限に達した。当時の競争を「氷上のアイスホッケー選手の激しいぶつかり合い」に例える人もいた。結局、2009年にドイツのキマンダが白旗を揚げ、2012年には世界3位だった日本のエルピーダが経営破綻し、米マイクロンに買収された。

三星電子とSKハイニックスも大きな犠牲を払ったが、その見返りは大きかった。世界のメモリ半導体市場の70%以上を両社が占めるようになり、そのシェアは現在まで維持されている。もちろん、その間に全く浮き沈みがなかったわけではない。2022年末にはDRAMの供給過剰による短い氷河期が訪れた。世界首位の三星でさえ半導体事業で数兆ウォン規模の赤字を計上し苦戦した。しかし、韓国企業の市場支配力は揺るがず、マイクロンなどとの格差はさらに広がった。こうして好況と不況を繰り返す半導体サイクルは、結果として韓国メモリ半導体の地位を一段と強固なものにした。

ところが、昨年後半から本格化したAIブームは、これまで経験したことのない巨大な変数だ。広帯域メモリ(HBM)はもちろん、汎用DRAMやNANDフラッシュの価格まで1年間で10倍以上に急騰し、中堅・下位メーカーまで巨額の利益を手にするようになった。一段格下と見ていた米国、日本、台湾などの伏兵が再び動き出す力を得て、10数年前に「半導体崛起」を掲げた中国でも競合企業が牙をむき始めている。現時点では、三星とSKが生産規模や微細工程技術など総合力で優位にあるのは事実だ。しかし、競合各社が潤沢な資金を武器に大規模投資へ踏み切れば、これまでとは次元の異なる全面戦争が繰り広げられる可能性がある。

半導体は国家間競争の色彩が極めて強い産業にもなった。米政府が関税カードを振りかざして国内への半導体工場誘致を進め、インテル株式の10%を直接取得したのもそのためだ。日本でトヨタやソニーなど8社が出資したラピダスが国家プロジェクトとして進められている背景も同じである。両国政府のこうした全面的な支援があるからこそ、マイクロンとキオクシアの反撃はなおさら脅威に映る。

一方、韓国では何が起きているのか。企業の労働組合は営業利益の10%を切り分けて「成果給の宴」を開き、雇用労働部長官は、どんな資格があるのか民間企業の利益を社会で分かち合う方法を探そうと提案する。半導体工場の新設を巡っても、まず飛び交うのは政治的な応酬だ。こうして戦利品ばかりに目を奪われていては、次の氷河期の犠牲者は私たちになるかもしれない。