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株で「金を刷る」ように稼いでも「税金ゼロ」でいいのか

株で「金を刷る」ように稼いでも「税金ゼロ」でいいのか

Posted June. 09, 2026 09:25,   

Updated June. 09, 2026 09:25


「KOSPI5000、一度目指してみましょう」。同じ言葉でも、いつ誰が言うかによって受ける印象は大きく異なる。1年前に李在明(イ・ジェミョン)大統領が口にした時、それは韓国株式市場がいつか到達したい希望の象徴だった。しかし先月、三星(サムスン)電子の労組員らがストライキを武器にこの言葉を持ち出した時、それは市場を破滅へ追い込もうとする呪いのようにも聞こえた。この1年で大きく変わった「KOSPI5000」への評価は、韓国資本市場の規模と株価の下値水準がそれだけ高まったことを示している。

実際、三星電子とSKハイニックスを中心に株価が大幅に上昇し、いわゆる「金を刷るように」資産を増やした人も急増した。韓国株式市場が慢性的な低評価と「ボックス圏相場」の呪縛から抜け出し飛躍したことは歓迎すべきだ。しかし、避けて通れない問いがある。株式で数億ウォンの利益を得ながら税金を1ウォンも納めない仕組みは正当なのか。金融投資所得税(金融投資税)再導入論が再び浮上している理由もそこにある。

金融投資税は、株式や投資信託など金融投資による年間利益が5000万ウォンを超えた場合、その利益の20~25%を課税する制度だ。2020年に所得税法改正案が可決され、2023年から施行される予定だったが、激しい反発を受けて施行が2年延期された。その後、2024年末には与野党合意により制度そのものが廃止された。2010年以降の年平均収益率が3.3%にすぎないのに課税するのかという不満や、大口投資家が離脱して韓国株式市場が崩壊しかねないとの懸念が大きかったためだ。KOSPIが4000を超えたら議論しようという折衷案も出た。 今や韓国株式市場はその基準を大きく上回り、税制議論より先に進めるべき課題とされた商法改正など資本市場先進化措置も実現した。課税を先送りする理由はなくなった。

政府はなお慎重な姿勢だ。具潤哲(ク・ユンチョル)副首相兼企画財政部長官は「市場環境が十分に整った時点で検討すべき課題だ」として慎重な姿勢を示した。娘の背がまだ伸びていないと言って婚礼を先延ばしにする昔の舅の理屈のようなものだ。 仮にKOSPIが1万に到達したとしても、「まだ割安だ」とか、「株式市場に冷や水を浴びせることになる」といった主張は出てくるだろう。ただ見守るのではなく、市場が予測し準備できるような明確なロードマップを提示し、説得することが責任ある姿勢だ。

MSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)先進国指数への編入を基準とする案も検討に値する。韓国市場が「先進市場」と認められれば、指数に連動するパッシブ資金を中心に約300億ドルの資金が安定的に流入する。政府は今月中の監視対象国(ウォッチリスト)入りに期待をかけており、早ければ来年の正式編入を目指している。先進国指数に組み入れられている国の大半は、すでにキャピタルゲインに対する緻密な課税制度を備えている。資本市場先進化に努め、国際社会から認証を受ける時点を金融投資税課税元年とするのであれば、投資家に対しても十分な大義名分と準備期間を与えられるだろう。

もちろん、かつての金融投資税法案をそのまま復活させるべきだという意味ではない。当時も直ちに施行するには制度設計の細部が不十分だった。暗号資産や不動産など他の資産との課税の公平性を精緻に調整しなければならず、短期投機を抑制し長期投資を促す税制優遇措置も必要だ。単に税金を徴収するという一次元的な発想を超え、資本市場の課税体系全般に対する総合的なリモデルが求められる。

もちろん、納税を歓迎する投資家はいないだろう。しかし、勤労所得や事業所得には厳格に課税しながら、資本所得だけを例外扱いするのは不合理で不公平だ。1400万人の個人投資家の顔色ばかりうかがいながら、租税正義をいつまでないがしろにするのか。真の先進市場へ進むための公正な課税論議を、本格的に始めるべき時だ。