
2024年5月、公正取引委員会がカカオによるSMエンターテインメント株式約40%取得を条件付きで承認した背景には、法律事務所の見えない役割があった。流通や音源制作分野での独占・寡占の弊害を懸念し、不承認の可能性も指摘されていたが、カカオの代理を務めた法務法人ユルチョンは対官業務チームを総動員し、「市場かく乱の懸念はない」と繰り返し対面協議を行い、承認を引き出した。 同チームには同委出身者に加え、米連邦取引委員会勤務経験を持つ外国弁護士らも参加していた。SKテレコムとティブロードの合併などを手掛けた実績も活用されたという。
このように法律事務所の業務は、従来の民事・刑事・行政訴訟対応にとどまらず、企業助言や立法コンサルティングへと重心が移りつつあり、人材採用の傾向も変化している。裁判所や検察・警察出身者の採用に加え、「中枢権力機関」出身の公務員を専門委員や顧問として迎え、事実上ロビイストのように活用するケースが増え、「ロビーファーム(ロビイスト+ローファーム(法律事務所))」という言葉も生まれている。
実際、5日付の東亜(トンア)日報の分析によると、人事革新処や国会事務処、最高裁などの資料を基に、2021年1月から今年3月までの約5年間に法律事務所へ転職した公職者607人を調査した結果、大統領秘書室や国会、監査院、国税庁、金融監督院、国家情報院、法務部、国防部の8機関出身177人のうち169人(95.5%)が政府・国会公職者倫理委員会の審査を通過し就職していた。一方、いわゆる天下り批判の高まりで比較的厳しい審査を受ける検察や警察など捜査機関出身者は、対象251人のうち163人(64.9%)に就職が認められた。
現行の公職者倫理法では、退職公務員が3年以内に再就職する場合、倫理委の審査を受ける必要がある。年間取引額100億ウォン以上の法律事務所への就職時に審査対象となり、退職前5年間に担当した業務と関連する事務所への就職は禁止されている。
ソン・ユグン記者 big@donga.com






