国民権益委員会正常化推進タスクフォース(TF)は8日、2024年の金建希(キム・ゴンヒ)氏による「ディオールバッグ」受領事件の調査過程で、鄭勝允(チョン・スンユン)当時副委員長兼事務処長と尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領が、龍山(ヨンサン)の大統領官邸で面会していた事実を確認したと発表した。権益委がディオールバッグ事件について「請託禁止法違反には当たらない」と結論づける3カ月前のことだ。鄭氏は当時、事件処理を故意に遅らせ、権益委の全員委員会開催前から事件終結の結論をあらかじめ決めていたという。
今回のTFが54日間の調査を基に発表した内容は、権益委が金氏を「かばう調査」を行ったのではないかとの疑念をさらに濃くしている。ディオールバッグ受領事件は、権益委が法定調査期限を超えて6カ月間引き延ばした末、「公職者配偶者に対する処罰規定がない」として事件を終結処理した時から、「免罪符調査」との批判が強かった。ところが今回の内部調査で、鄭氏と尹前大統領が非公式会談を行い、担当部署の意見に反して金氏に有利な結論を出そうとしていた状況が明らかになった。「夫人権益委」「権力権益委」との批判が出るのも当然だ。
TFはまた、李在明(イ・ジェミョン)大統領が党代表だった時期に発生した加徳島(カドクト)襲撃事件直後のヘリ搬送特恵疑惑の処理過程でも、鄭氏による不当介入があったとしている。担当部署の意見を無視し、ソウル大学病院と釜山(プサン)大学病院間の転院について「公務員行動綱領違反通知」を出すよう指示したという。さらに、金氏の高級ブランドバッグ事件と救急ヘリ事件の調査を統括していた権益委幹部に対して、職場内いじめもあったという。この幹部は2024年8月、「つらい」と記した遺書を残して自ら命を絶ったが、この死が不当待遇と関係していたのか、また権益委の高級ブランドバッグの調査過程が適法だったのか、いずれも捜査によって明らかにされなければならない。
鄭氏は、尹前大統領のソウル大学法学部の後輩であり、大統領選候補キャンプや大統領職引き継ぎ委員会で共に活動した経歴を持つ。こうした経歴から、公職社会の腐敗を監視すべき機関の人事として不適切だとの懸念が以前から指摘されていた。現在、釜山大学法学専門大学院教授として釜山教育監選挙に出馬している鄭氏は、この日の発表について「選挙を控えた政治攻勢だ」と反論した。あらゆる疑惑の核心人物であるだけに、捜査過程で潔白を証明すべきだろう。
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