13日、パク・スンウォン消防尉(44、莞島消防署)とノ・テヨン消防士(30、海南消防署)の葬儀場では、家族や同僚のすすり泣く声が絶えなかった。2人は前日、全羅南道莞島郡(チョンラナムド・ワンドグン)の水産加工工場の倉庫火災を消火中、油蒸気(油分を含む空気)の爆発で炎に閉じ込められ、殉職した。19年目のベテランであるパク氏は3児の父親であり、4年目のノ氏は10月に結婚を控えていた。一瞬にして愛する家族を失った悲しみは計り知れない。
出火場所は工場内でワカメを保管していた1階の冷凍室だった。1人の外国人労働者が冷凍室の床のエポキシをトーチで除去する作業をしていたという。午前8時38分頃に通報を受けて出動した消防隊は9分で鎮火したが、残り火が再燃し、再び消火に当たったが、3分後に爆発音とともに激しい炎が上がった。2人は脱出できなかった。消防当局は密閉空間に滞留していた油蒸気が爆発し、火炎が瞬時に広がる「フラッシュオーバー」が発生したとみている。2020年に38人が死亡した京畿道利川(キョンギド・イチョン)の物流センター工事現場でも、同様の爆発が大規模な被害を招いた。
故郷が莞島のパク氏は、危険な現場で常に先頭に立ち「真の英雄」と呼ばれていたという。喪服姿で焼香所に佇む幼い子どもたちの姿に、同僚は涙を抑えきれなかった。ノ氏は本来救急隊員だが、人員不足で消火活動に投入された。与えられた任務を厭わない誠実で前向きな人物だったという。遺族の母親は「まだ30歳なのに…」と号泣した。
捜査は進行中だが、冷凍倉庫のような密閉空間で火気を使用し、十分な安全措置が取られていたか検証が必要だ。まず、工場作業の基本である2人1組の原則が守られていなかった。油蒸気爆発の危険が高い冷凍倉庫火災は、消防官が最も警戒する現場の一つだ。こうした高リスク火災の対応マニュアルが順守されていたかも点検する必要がある。さらに、地域消防署の慢性的な人員不足により、救急隊員だったノ氏まで消火に駆り出された。父親は「二度とこのようなことが起きないようにしてほしい」と訴えた。今年だけでも消防官3人が殉職している。社会の安全網である消防官の犠牲を無駄にしないためにも、徹底した検証と再発防止が求められる。
アクセスランキング