Go to contents

湾岸戦争時は民間車も規制 「国民負担」伴う措置に政府は慎重

湾岸戦争時は民間車も規制 「国民負担」伴う措置に政府は慎重

Posted April. 11, 2026 09:17,   

Updated April. 11, 2026 09:17


政府は中東発のエネルギー需給不安に対応するため、公共部門の車両に対して「二部制(偶数・奇数制)」を、また公営駐車場には「五部制(曜日制)」を実施している。一方で、民間車両にまで運行制限措置を拡大することについては慎重な姿勢を示している。実質的な効果が検証されていないうえ、取り締まりや過料の賦課などに伴う行政コストが大きいとみられるためだ。

政府は2日、石油資源安全保障の危機警報を「警戒」に引き上げ、8日から公的部門の車両を対象に2部制を開始した。地方自治体などが運営する公営駐車場には5部制を適用している。ただ、現時点で民間部門に車両規制を強制する計画はないとされる。気候エネルギー環境部の関係者は「民間部門の乗用車5部制は、エネルギー需給だけでなく国民生活や国家経済への影響も含めて慎重に検討すべき事案で、決まったことは何もない」と説明した。

政府が民間車両への強制導入に慎重なのは、国民の不便を伴ってまで制度を推進するだけの効果を確信できないためとみられる。同部は、公的車両の2部制実施により月1万7000~8万7000バレル、公営駐車場の5部制により月5000~2万7000バレルの石油消費削減効果があると推計している。しかし、国内の1日当たりの石油消費量が280万バレルに達する点を踏まえると、公的部門の車両規制を1カ月実施しても削減規模は1日消費量の4%にも満たない。

実際、民間を含む強制的な車両規制が実施された事例はほとんどない。1970年代の第1次石油危機の当時には高級乗用車の運行禁止措置が取られたが、50年以上前とは生活条件が大きく異なる。1991年の湾岸戦争の際には、約2カ月にわたり全国的に「10部制」が実施された。官民を問わず車両運行を制限した、事実上唯一の事例とされる。1997年の通貨危機の当時にも「2部制」の導入が検討されたが、最終的には実施されなかった。また、1988年のソウル五輪や2002年のサッカー韓日ワールドカップなどの国際行事の期間には、一部地域で短期間の偶数・奇数制が運用された。ただ、これらはエネルギー節約というより、交通混雑を防ぐための対策だった。

中東戦争は停戦局面に入ったものの、終戦に至らない可能性もある。再び緊張が高まり、原油需給の不安が一段と拡大すれば、石油資源の安全保障に関する危機警報がさらに引き上げられる余地が残されている。資源安全保障の危機警報は、エネルギー需給不安の程度や国民生活、経済への波及影響を総合的に考慮し、「関心―注意―警戒―深刻」の4段階で運用されている。

政府は2日、危機警報を「警戒」に引き上げた。五一泳(オ・イリョン)気候エネルギー政策室長は「現段階では民間部門の5部制は自主的に実施している」とし、「段階が引き上げられれば強制導入も検討し得るが、まだ確定した内容はない」と述べた。


世宗市=チョン・スング記者 soon9@donga.com