2024年から100週以上連続で上昇していたソウル江南(カンナム)3区(江南・瑞草(ソチョ)・松坡(ソンパ))と龍山区(ヨンサング)の住宅価格が下落した。「江南・龍山不敗」の現象が2年ぶりに崩れた。市場が、政府が複数住宅保有者に対する規制を強化するとのシグナルを受け止め、売り物件が増加し、その結果として価格が下落したものとみられる。
結局のところ、不動産市場安定の核心は、当局による一貫した政策シグナルと、市場からの信頼回復にある。政府が5月9日に複数住宅者への譲渡所得税重課猶予措置を終了すると決めて以降、重い税を避けようとする複数住宅者の売り物件が出始めている。江南や龍山のマンションの売出価格は下がっているが、取引は活発ではないという。所有者が市場を様子見し、昨年下半期に大幅に引き上げた希望価格を一部下げる水準にとどまっており、まだ買い手の誘因が大きくないためだ。一部の不動産ユーチューバーは「5月10日以降、複数住宅者の『売り惜しみ』が起きかねない」と不安をあおっている。
李在明(イ・ジェミョン大統領は27日、「売却した人より持ちこたえた人の方が有利になるなら、売却した人はだまされたと私や政府を非難し、持ちこたえた人は嘲笑するだろう」とし、「政策手段を総動員し、複数住宅者はもちろん居住用でない投資・投機用1住宅者も、保有より売却が有利となる状況をつくる」と警告した。5月9日以降も持ちこたえる複数住宅者はもちろん、投資目的の1住宅者にも売却を促すという意味だ。李大統領は保有する京畿道城南市盆唐区(キョンギド・ソンナムシ・プンダング)のマンションも同日、売却物件として出した。
市場ではすでに、政府が7月の税法改正で投資用住宅の保有負担を高めたり、50億ウォン以上の超高額住宅の保有税を引き上げたりする可能性があるとの観測が出ている。10年以上保有または居住した場合、それぞれ40%、最大80%の控除を受けられる1住宅者の譲渡税長期保有特別控除を、居住時にのみ適用する形に縮小する案も取り沙汰される。李大統領が「超高額住宅は先進国の首都水準に見合う負担と規制を負うことになる」と予告しているだけに、高額住宅の保有税負担も重くなりそうだ。
江南3区と龍山区の住宅価格は下落したが、残るソウル21区は上昇幅が縮小したにすぎない。市場が政府措置に反応している今こそ、5月9日の複数住宅者譲渡税重課猶予終了と6・3地方選後も一貫した政策、予測可能な税制、安定的な住宅供給が後に続かなければならない。持ちこたえる所有者が保有税負担を賃借人に転嫁しないよう、公的賃貸住宅を滞りなく供給し、賃貸市場の不安要因も抑える必要がある。政府が「今回は違う」との確信を与えてこそ、市場は長期的に安定する。
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