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[社説]第2次トランプ政権1年、同盟を正面から狙い撃ちする「貪欲の帝国」

[社説]第2次トランプ政権1年、同盟を正面から狙い撃ちする「貪欲の帝国」

Posted January. 20, 2026 10:19,   

Updated January. 20, 2026 10:19


トランプ米大統領が、自身のグリーンランド併合構想に反対する欧州8カ国に関税を課すと予告する中、欧州連合(EU)は最大930億ユーロ(約160兆ウォン)の対米報復関税を検討している。EUは22日に緊急首脳会議を開き、報復関税や米国企業の市場参入制限などの対応策を協議する予定だ。トランプ氏は、グリーンランド防衛訓練に兵力を派遣した8カ国に対し、来月から10%、6月から25%の追加関税を課すと表明している。

グリーンランドをめぐる米欧対立は、第2次世界大戦後80年にわたり維持されてきた大西洋同盟を最大の危機にさらしている。世界秩序を主導してきた米国が、同盟を守るどころか、その領土を事実上強奪しようとする発想自体が衝撃的であるうえ、それを阻止しようとする同盟国に対して関税や武力行使までちらつかせている。この亀裂は、北大西洋条約機構(NATO)同盟の動揺にとどまらず、民主主義や自由主義的国際秩序を支えてきた西側陣営の分断へと波及しかねない。

それでも欧州は守勢に立たざるを得ない。フランスなど一部が強硬な姿勢を示しているものの、ロシアによるウクライナ侵攻に対しても独力で対応できない現実の中、多くの欧州諸国は米国との交渉を優先している。NATOを「ただ乗り同盟」と見なすトランプ氏の認識は以前から知られていたが、脱退どころかNATOとの戦争すら辞さないかのような姿勢に、欧州は衝撃を受けている。米国がウクライナ戦争の早期終結を強要しても、欧州は渋々受け入れざるを得ない状況だ。

再選から1年を迎える20日まで、トランプ氏は連日のように世界を揺さぶってきた。就任直後から大量の大統領令で急進的政策を打ち出し、昨年1年間は関税戦争で自由貿易秩序を破壊した。年明けにはベネズエラへの軍事行動に踏み切り、ついには同盟国の領土併合という野心を露わにした。わずか1年で、米国が主導してきた価値と秩序は消え失せ、残ったのは取引と利益、そして粗暴な力の論理だけだ。

トランプ氏の任期はなお3年残るが、時間こそが第2次政権の最大の弱点でもある。今年11月の中間選挙を境に急速なレームダックに陥る可能性があり、その焦りと気まぐれが、今年1年を最大の不確実性の時代に押し上げかねない。トランプ政権から「模範的同盟国」と評されてきた韓国も、決して気を緩められる状況ではない。柔軟な戦略と機動的対応、そして自立の力を磨くほかない。