
大統領警護処を動員して捜査機関による逮捕を妨害したなどとして起訴された尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領に対し、裁判所は懲役5年を言い渡した。「非常戒厳」の宣布から409日を経て、尹氏の戒厳関連の初の司法判断が示された。尹氏はこのほか、死刑が求刑された内乱首謀罪など計7件の刑事裁判を抱えている。
ソウル中央地裁刑事合議35部(裁判長=白大鉉部長判事)は16日、特殊公務執行妨害などの罪に問われた尹氏の1審判決公判で、「被告人は適法な令状執行を妨害し、私的利益のために警護処職員を事実上私兵化した」と指摘し、「到底納得しがたい弁明で自らの過ちを全く反省しておらず、厳重な処罰が必要だ」として有罪理由を示した。特別検察官は法定刑の上限に近い懲役10年を求刑したが、裁判所はその半分に当たる懲役5年を言い渡した。
2024年12月、尹氏の内乱容疑を捜査していた高位公職者犯罪捜査処(公捜処)は、現職大統領として初めて尹氏の逮捕に踏み切ったが、要員動員やバリケードで阻止線を構築した警護処に阻まれ、逮捕状を執行できなかった。特検は、尹氏が警護処に令状執行の妨害を指示したと判断し、起訴した。
裁判所は「正当な公権力の行使を無力化し、国家の法秩序機能を損なう重大犯罪であり、犯行の質が極めて悪い」とし、逮捕妨害に関する特殊公務執行妨害、職権乱用権利行使妨害、犯人逃避教唆など、関連する公訴事実をすべて有罪と判断した。
また、戒厳当日に閣議を開催した形式を整える目的で一部の閣僚のみを招集した点についても、「憲法および戒厳法が戒厳宣布に際して閣議の審議を特に明示しているのは、大統領の国家緊急権行使の乱用を防ぎ、独断を牽制するためだ」とし、「全ての閣僚の意見をより丁寧に聴取し、慎重を期すべきだった」として有罪と判断した。これにより、韓悳洙(ハン・ドクス)前首相ら被告人の1審判決にも影響を及ぼす可能性があるとの見方が出ている。裁判所は同日、虚偽公文書行使や外国メディアへの虚偽広報に関する罪についてのみ無罪とした。
尹氏側は判決直後、「控訴する」と明らかにした。ただ、控訴審を担当する内乱担当裁判部については「違憲要素が多いと考えている」と述べ、出廷を含む裁判への対応を再考する姿勢を示した。
ソン・ヘミ記者 ヨ・グンホ記者 1am@donga.com






