
人工知能(AI)ブームが、ジェンスン・フアン米エヌビディア最高経営責任者(CEO)やオープンAIのサム・アルトマンCEOにとどまらず、「2030世代」のスタートアップ創業者を次々と億万長者の列に押し上げている。ニューヨーク・タイムズが29日(現地時間)に報じた。
同紙によると、オープンAIのチャットGPTが登場した2022年以降、わずか3年でAI分野から新興の億万長者が相次いで生まれている。多くは40歳未満だ。代表例として、データラベリング企業「スケールAI」の創業者であるアレクサンダー・ワンCEO(28)が挙げられる。スケールAIは今年6月、メタから143億ドル(約20兆5200億ウォン)の投資を受け、注目を集めた。AIコーディング支援ツール「カーソル」を手がけるアニスフィアの共同創業者、マイケル・トゥルーエルCEO(25)も、創業3年で20代の億万長者に名を連ねた。
彼らが億万長者になるまでに要した期間は約3年。人類史上初めて兆万長者に近づいたテスラのイーロン・マスクCEOが、1999年のペイパル創業から13年後の2012年にようやく億万長者になったのと対照的だ。米ワシントン大学の歴史学者、マーガレット・オメラ教授は「1870年代初頭の金ぴか時代や、1995~2000年のドットコム・ブームと同様に、AIは非常に若い人々を非常に速く裕福にしている」と分析する。一方で、評価額が主に株式に依存している点から、「書類上の億万長者(paper billionaire)」に過ぎないとの見方もある。
チャン・ウンジ記者 jej@donga.com






