Go to contents

李大統領「旧統一教会・新天地特検を待たず特別捜査本部を」

李大統領「旧統一教会・新天地特検を待たず特別捜査本部を」

Posted December. 31, 2025 10:34,   

Updated December. 31, 2025 10:34


李在明(イ・ジェミョン)大統領は30日の閣議で、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)、新天地などを巡る政教癒着疑惑に関し、政府として特別捜査本部の設置を検討するよう指示した。政界で議論されている旧統一教会特検の稼働を待たず、捜査に着手する考えを示した。李氏は「(調査を)進める中で特検に移るなら、その時に引き継げばいいが、それ以前に検察と行政安全部が協議し、誰が担うのか、あるいは共同で行うのかを決め、チームを構成するのが望ましい」とし、「漫然と待つべき事案ではない」と強調した。

●李氏「政教癒着の捜査、あまりにも遅々としている」

李氏は同日、大統領府で開かれた初の閣議で、「憲法原理に反し、宗教が政治に直接介入し、買収し、癒着した部分は、民主主義の未来、国家の未来を脅かす重大な事案だ」と述べ、このような指示を出した。さらに「旧統一教会、新天地の問題は、私が以前から提起してきた議題だが、特検の話が出て以降は口にしてこなかった」としたうえで、「警察や検察も捜査していないように見え、あまりにも遅々としている」と批判した。また「与党か野党か、地位の高低を問わず、真相を究明し、責任を取るべき点は責任を問わなければ、同じことが繰り返される」と述べた。

金民錫(キム・ミンソク)首相も李氏の発言に先立ち、「内乱に至る過程をよく見ると、国政が揺らぐ中で、呪術政治や政教癒着といったものが蓄積されてきたのではないかとの思いが極めて強い」とし、「この機会に根こそぎ断つべきだ」と強調した。さらに「政界で最近、旧統一教会特検の話が出ており、新天地も特検の対象に含めるべきだとの声もある。良い動きだと思い見守ってきた」としたうえで、「実現しない可能性にも備える必要がある。必要なら、政府として特別捜査本部を準備することまで検討すべきではないか」と述べた。

大統領府のキム・ナムジュン報道官は同日の定例会見で、「宗教癒着疑惑について、与野党や地位の高低を問わず捜査し、真相を究明して責任を問うという原則をあらためて強調したものだ」と説明した。さらに「政府の能動的対応が必要だ。受動的に傍観するのではなく、政府として今できることをすべて尽くそうという趣旨だ」と述べた。大統領府が、李氏の最側近とされる「城南(ソンナム)・京畿(キョンギ)ライン」と旧統一教会の接点はないと結論づけたことも、捜査指示の背景の一つに挙げられる。

●「西海公務員射殺事件」隠蔽、1審無罪に「責任を問うべき」

李氏は閣議で、2020年9月の西海公務員射殺事件を隠蔽したとして起訴された文在寅(ムン・ジェイン)政権の安全保障ライン関係者が、1審で全員無罪となったことについても言及し、「これについて責任を問う必要があるのではないか」と述べた。「存在しない事件を作り上げ、証拠を隠し、人を刑務所に送ろうとする行為が許されるのか」とし、「国家情報院が(報告書が)残っていることを承知しながら削除されたと虚偽の説明をして告発・捜査が行われ、検察も家宅捜索で削除されていないことを知っていたはずなのに、無理な論理で起訴した結果、無罪判決が下された」と批判した。

金氏も「監察権の乱用や無理な法理適用、事実上の捏造起訴とみなし得るほどの国家情報院と検察の過ちがあったことが確認された」とし、「事件を捜査した検察は、控訴を断念するのが当然ではないか。担当検事の捜査が適切だったのかについて、監察や整理が必要だ」と述べた。


朴訓祥 tigermask@donga.com