Go to contents

南北対話模索も 北朝鮮と密着する中ロ、仲介に距離

南北対話模索も 北朝鮮と密着する中ロ、仲介に距離

Posted December. 23, 2025 10:06,   

Updated December. 23, 2025 10:06


韓国政府が来年、「韓半島平和共存プロセス」を本格化させ、北朝鮮との対話再開を模索する中、北朝鮮に影響力を持つ中国とロシアが南北間の仲介に距離を置いており、前途は多難との見方が出ている。中国は「建設的な役割」を表明しているものの、台湾問題を巡る韓国政府の立場整理を求めており、ロシアは「いかなる仲介の役割も排除する」と明言している。敵対的な南北関係の緩和に加え、中朝ロの結束が強まる中、周辺国の支援を期待しにくい状況で、韓国政府が韓半島問題の分水嶺と位置付ける来年4月までに成果を出すのは容易ではないとの観測が広がっている。

●「中国にペースメーカー役を要請検討」

22日、韓国外交当局によると、政府は来月初めに李在明(イ・ジェミョン)大統領が中国を訪問し、首脳会談で習近平国家主席に対し、韓半島問題解決に向けて「ペースメーカー役を共に担ってほしい」と要請する案を検討している。北朝鮮との対話チャンネルを開くには、北朝鮮と密接な中国の仲介が不可欠との判断からだ。政府関係者は「中国にも北朝鮮問題で一定の役割を果たしてほしいという話を切り出す考えだ」と述べた。

趙顕(チョ・ヒョン)外交部長官も同日、番組のインタビューで、来年初めの李氏と習氏の首脳会談の日程に言及し、「戦略的に、両国が北東アジアの平和と繁栄のため、どのように協力していくかを議論する」と述べた。そして、「北朝鮮を何とか対話の場に引き出すために、中国の協力を得ることが重要になる」と強調した。

これに先立ち、韓国外交部の朴潤柱(パク・ユンジュ)第1次官は18日、中国・北京で馬朝旭外務次官と第11回韓中外務次官戦略対話を行い、南北対話再開の環境整備に向けた中国側の役割を要請した。馬次官は「韓半島の平和と安定に向けて、中国は建設的な役割を継続していく」との立場を示した。

一方、中国消息筋は「首脳会談の議題調整だけでなく、日本との対立が先鋭化している台湾問題を巡り、中国側は韓国に対し、より明確な立場、特に中国側に立つ姿勢を求めている」とし、「今後、韓国が一歩踏み込んだ姿勢を示すかどうかで、中国の韓半島問題への協力度合いも変わり得る」と話した。

北朝鮮問題への協力を巡るロシアの反応も冷ややかだ。ロシア外務省のザハロワ報道官は22日、公式声明で平壌(ピョンヤン)とソウルの関係について「いかなる仲介の役割も排除する」と述べた。ロシアは最近、韓ロ外交当局間で北朝鮮の核問題を協議したとの報道について「全く事実ではない」と強く否定し、「ロシア連邦と朝鮮民主主義人民共和国の包括的戦略的パートナー関係を損なう試みだ」と反発した。韓国国防研究院の李昊昤(イ・ホリョン)責任研究委員は「韓国との接触に異例の反応を示すのは、ロシアが北朝鮮の通常兵器に強く依存しており、北朝鮮の顔色をうかがっている証左だ」と指摘した。

●中朝ロの接近で変わる韓半島外交の前提

中国とロシアの消極的な姿勢の背景には、最近の中朝ロの接近がある。中国は9月初め、天安門広場で習氏が北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記と共に軍事パレードを観閲するなど、北朝鮮との関係改善と戦略的連携を公に誇示した。先月公表した中国国防白書「新しい時代における中国の軍備管理、軍縮、不拡散」で、「韓半島非核化」の文言が削除されたのも、北朝鮮への配慮と受け止められている。ロシアも、ウクライナ戦争の長期化の中、北朝鮮からの追加派兵まで引き出すなど、軍事協力を切実に必要としている。

北朝鮮との関係が戦略的資産となっている中ロが、「敵対的2国家」を掲げる北朝鮮の意向に反して南北の仲介に乗り出す可能性は現時点では低いというのが外交関係者らの見方だ。


シン・ナリ記者 イ・ユンテ記者 journari@donga.com · oldsport@donga.com