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外国勢EVの攻勢本格化 現代自動車は防衛策急ぐ

外国勢EVの攻勢本格化 現代自動車は防衛策急ぐ

Posted December. 08, 2025 10:26,   

Updated December. 08, 2025 10:26


「国産EV(電気自動車)の居場所がさらに狭まっている」。完全自動運転(FSD=Full Self Driving)が作動するテスラの電気自動車が、複雑な釜山(プサン)都心のラウンドアバウト(環状交差点)を自ら巧みに通過する話題の映像に付いたコメントだ。このロータリーは8車線、6車線、4車線の道路が一つに集まる「運転者の墓」と呼ばれる場所だ。

7日、カーイズユー・データ研究所によると、テスラは今年1~10月の国内EV市場シェアで28.1%を記録し、現代(ヒョンデ)自動車(21.7%)を初めて上回って2位に浮上した。1位の起亜(キア=28.6%)も猛烈に追い上げている。そうした中、テスラが先月末、FSDの国内導入まで発表し、業界が揺れている。EV市場1位の座を外国ブランドに明け渡す可能性があるとの懸念のためだ。

中国自動車企業も相次いで韓国進出に乗り出している。中国・吉利汽車の高級EVブランド「Zeekr(ジーカー)」は最近、韓国進出を宣言した。来年1~3月期の販売を目標に韓国ディーラーと契約を結んだという。中国BYDは小型SUVに続き、中型セダンなど国内での販売車種を拡大している。

このようにテスラを皮切りに外国製EVが「韓国侵攻」に拍車をかける中、現代自動車グループなど国内自動車業界は、内需防衛策に頭を悩ませている。特に韓国は、来年、グローバルEV企業が主攻撃対象として狙いを定めた地域である。韓国は、米国・中国などとは異なり、来年のEV補助金の予算が今年比1830億ウォン増えるためだ。

現代自動車グループは、高性能・高級化戦略で活路を開こうとしている。業界によると、起亜は来年EV3・4・5のGTバージョンを発売する計画だ。GTは、長距離走行目的で設計されたラグジュアリー高性能スポーツモデルである。来年、ジェネシスはすでに発売計画を明らかにしたGV60の高性能モデル「GV60マグマ」だけでなく、現代自動車グループを代表する高級モデルとして開発されたGV90も投入する見通しだ。業界の関係者は、「現代自動車グループが、テスラの自動運転の技術力と中国勢のコストパフォーマンス戦略に対抗して、新たなポジショニングを提示すべき時だ」と診断した。


チェ・ウォンヨン記者 o0@donga.com