Go to contents

ネイバー、ドゥナム合併へ、企業価値20兆ウォンの「恐竜フィンテック」誕生

ネイバー、ドゥナム合併へ、企業価値20兆ウォンの「恐竜フィンテック」誕生

Posted November. 27, 2025 09:00,   

Updated November. 27, 2025 09:00


韓国国内で簡易決済1位事業者のネイバーファイナンシャルと、国内1位の暗号資産取引所「アップビット」を運営するドゥナムが合併手続きに着手した。最終的に合併が成立すると、企業価値の合計だけで20兆ウォンの規模に達する「メガフィンテック」企業が誕生する。ネイバーは検索、コンテンツ、EC、フィンテックに続き、暗号資産の領域へと影響力を拡大することになる。

ドゥナムとネイバーファイナンシャル、そしてネイバーファイナンシャルの親会社であるネイバーは26日、それぞれ取締役会を開き、両社の合併案を議決した。合併は包括的株式交換方式で行われ、ドゥナムの株主が保有する株式をネイバーファイナンシャルの新株と交換する形となる。

ネイバー側は同日、取締役会後の声明で、「両社はデジタル金融分野で新たなグローバル挑戦に臨む」と発表。合併の期待効果については、「3400万人超の利用者と年間80兆ウォン規模の決済規模を持つ国内最大の簡易決済事業者ネイバーファイナンシャルと、国内最高水準のブロックチェーン技術力を保有するドゥナムの企業融合が進む」と強調した。ドゥナム側も、「将来の成長エンジンを確保するため、有機的な協力のもと様々な組織再編策を検討する」と述べた。

現在、ネイバーファイナンシャルの筆頭株主は、69%の持分を保有するネイバーである。ドゥナムの主要株主は、共同創業者であるソン・チヒョン会長とキム・ヒョンニョン副会長で、それぞれ25.5%と13.1%を保有している。合併後は、ネイバー(親)・ネイバーファイナンシャル(子)・ドゥナム(孫)という持株構造に変わる。

包括的株式交換の割合は、複数の外部専門機関による企業価値評価を基に決定され、ネイバーファイナンシャルとドゥナムの企業価値はそれぞれ4兆9000億ウォンと15兆1000億ウォンに算定され、比率は1対3.06となっている。ただし発行株式総数の差により、1株当たりの交換価額の比率は最終的に1対2.54で決定された。

包括的株式交換が完了すると、ネイバーファイナンシャルは一般持株会社へ転換し、ドゥナムを完全子会社化する。ただし合併確定には株主総会での特別決議が必要で、出席株主の3分の2以上、発行株式総数の3分の1以上の賛成を要する。

合併後、ネイバーとドゥナムはステーブルコイン生態系の本格構築に乗り出す。ネイバーファイナンシャルの決済基盤とドゥナムのブロックチェーン技術を結合し、ネイバーペイが「発行」を、アップビットが「流通」を担う形となる。

ドゥナムを取り込むことで、ブロックチェーン・暗号資産のインフラを基盤に海外決済・送金市場にも進出でき、ペイパルやストライプに対抗し得るグローバル競争力を一気に獲得するという期待も高い。特にネイバーが準備するAIエージェントのグローバル事業にもステーブルコインが不可欠だと判断している。米EC大手のショッピファイが、ステーブルコインの決済導入を宣言した例が象徴的だ。ネイバーは、先に買収した米国のポッシュマーク、スペインのワラポップ、韓国のネイバープラスストアなど、ネイバーコマース生態系にもステーブルコイン決済インフラを連動させる構想を持つ。韓国投資証券研究員のチョン・ヒョユン氏は、「ステーブルコインを基盤にコマースとフィンテックのシナジー創出や、トークン証券市場への進出など、新規事業の展開が期待される点が重要な投資ポイントだ」と述べた。


チャン・ウンジ記者 イ・ホ記者 jej@donga.com