
「人工知能(AI)の成功要因として最も重要なのは、経営トップの理解とコミットメントだ」
4日、ソウル中区(チュング)の新羅(シルラ)ホテルで開かれた「東亜(トンア)ビジネスフォーラム2025」で、米バブソン大学のトム・ダベンポート教授は、成功するAI転換の核心要件としてリーダーの役割を強調した。単に技術を導入するだけでなく、経営トップがAI波及効果や活用可能性を正確に理解し、大規模な投資や革新を主導する実行力を備える必要があるという。
ダベンポート氏は、「大半の組織は、予算を技術導入にばかり投じている」と指摘し、「技術面ではウサギのように速いが、文化面ではカメのように遅い」と述べた。ダベンポート氏はさらに、「AI時代のビジネスモデルの変革は明白に最高経営陣の課題であり、運営、戦略、ビジネスモデルなどすべての領域を考えなければならない」と強調した。
午後の基調講演を担当したジオポリティカルフューチャーズのジョージ・フリードマン会長は、激変する世界情勢の中で韓国が米中間の「調整者」の役割を担うべきだと主張した。フリードマン氏は、「各自が生き残りを図り、勢力図が再編される時代において、韓国の生存戦略はイデオロギーではなく『アジリティ(機敏さ)』だ」と述べ、「過去の古い観念を捨て、変化する現実に合わせて戦略を修正する『地政学的アジリティ』こそが、韓国を繁栄へと導くカギになる」と助言した。
東亜(トンア)日報とチャンネルAが主催した同日のフォーラムのテーマは、「激変する世界秩序とAI革新、この時代のリーダーシップの新しい座標」だった。ハーバード大学経営大学院フェローのデイビッド・エデルマン氏、ボストンコンサルティンググループ(BCG)ヘンダーソン研究所のマーティン・リーブス所長、ハーバード大学のレベッカ・カーフ教授、HHLライプツィヒ経営大学院のマンフレッド・キルヒゲオルグ教授らが参加し、AI時代の革新戦略を提示した。
ペク・サンギョン記者 baek@donga.com






