
ロイター通信は19日、トランプ政権が輸入半導体への関税発動を延期する見通しだと報じた。希土類で優位にある中国への刺激を避けつつ、米国内の物価高騰への懸念も考慮した措置とみられる。
ロイター通信は米政府当局者の発言を引用し、「トランプ政権は最近、半導体関税が当面発動されることはないと、政府と民間部門の関係者に伝えた」と報じた。トランプ大統領は8月6日、「米国に輸入される全ての半導体に100%の関税を課す」と発言し、同月15日にも「来週にも半導体への関税を設定する」と改めて表明していた。しかし3カ月が経過した現在も、トランプ政権は関税を発動していない。
米中貿易摩擦が休戦局面に入ったことが、背景にある。先月30日、釜山(プサン)で行われたトランプ大統領と習近平(シー・ジンピン)中国国家主席との首脳会談後、両国の貿易戦争は休戦局面に入った。トランプ政権関係者はロイター通信に対し、「中国との報復関税戦争の再燃や、レアアース供給の混乱リスクを避けるため、半導体関税には慎重になっている」と話した。
米国内の物価上昇への懸念も影響している。輸入半導体への関税導入は、半導体を多数搭載するスマートフォン、冷蔵庫、テレビ、自動車などの価格上昇につながる可能性が高い。これは感謝祭やクリスマスのショッピングシーズンを前に、米国消費者の不満を増幅させる可能性がある。物価への不満が民主党の圧勝を招いた最近のニューヨーク市長選も、トランプ政権にとっては看過できない要素となっている。
ロイター通信の報道に対し、トランプ政権は「半導体関税の遅延は事実ではない」と否定した。クシュ・デサイ大統領副報道官は「トランプ政権は国家・経済安保に不可欠な製造業の国内回帰に全力で取り組んでいる」と述べたうえで、「出所不明の匿名報道は偽情報(フェイクニュース)にすぎない」と強調した。
イ・ギウク記者 71wook@donga.com






