
香港アルマドグループ(ALMAD Group)のエイドリアン・チャン(鄭志剛)会長(46)は、アジアを代表する「大物コレクター」とされる人物だ。財閥3世であるチャン氏は、20年近くさまざまな現代美術作品をアジアに紹介してきた支援者であり、後援する作家は1000人を超えるという。
そのチャン氏が最近最も関心を寄せている分野が、ほかならぬ「ショート動画コンテンツ」だ。17日、ソウル松坡(ソンパ)区のホテルでインタビューに応じたチャン氏は「ストーリーテリング型の縦型コンテンツが新しいトレンドの核心になる」と言い切った。
実際、先月アルマドグループはグローバルショート動画IP(知的財産権)メディア企業「クリスプ・モメンタム」の株式24%を取得した。チャン氏は「クリスプは低予算ドラマを大量生産する他のショート動画プラットフォームとは違う」と説明する。
――ショート動画コンテンツに関心を持つようになったきっかけは。
「美術とショート動画には共通点がある。形の違いはあっても、本質は『ストーリーテリング』だ。ただしZ世代のコンテンツ消費パターンには『Micro Instant Escapism(日常の中の小さな逃避)』という明確な意図がある。例えば、バスが来なくて待っている間に消費できる『おやつ』のようなコンテンツが必要なのだ」
――世界のショート動画市場は中国系プラットフォームが席巻しているが。
「これまで紹介されたショート動画コンテンツは非常に限定的だった。今後は『低予算ドラマ』を超え、美術やドキュメンタリーなど多様なジャンルへ拡張できる。私たちは『芸術的ストーリーテリング』をショート動画として紹介するつもりだ。従来のショート動画で懸念されてきた『過度な娯楽性』も相殺できる」
――「芸術的ストーリーテリング」を具体的に説明すると。
「私たちは今年、米エミー賞を受賞した日本のインタラクティブ作品『White Rabbit/白ウサギ』を縦型アニメーションとして再構成した。韓国ウェブトゥーン『ゾンビシンドロム』も同様の方式で制作した。初期にはウェブトゥーンなど既存コンテンツをショート動画アニメなどに変換するところから始めるが、来年はオリジナルIPを80作以上制作する予定だ」
――アジア市場の最初の拠点として韓国を選んだ理由は。
「韓国はショート動画市場そのものは大きくないが、供給面での潜在力が非常に高い。韓国のコンテンツは、感情的要素を美しいビジュアルで表現したり、緊張感あふれる場面を描き出すところで強みがある。韓国を含むアジア企業とコラボし、ショート動画コンテンツを制作して世界へ輸出する流れを作りたい」
キム・テオン記者 beborn@donga.com






