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米中「貿易休戦」導く外交舞台に 通商秩序安定と7兆4000億ウォン超の波及効果

米中「貿易休戦」導く外交舞台に 通商秩序安定と7兆4000億ウォン超の波及効果

Posted November. 03, 2025 08:15,   

Updated November. 03, 2025 08:15


20年ぶりにアジア太平洋経済協力会議(APEC)の議長国を務めた韓国は、6日間にわたり慶州(キョンジュ)で世界の通商秩序を立て直す「架け橋」としての役割を果たし、米国や中国、日本など主要国と首脳会談を行った。エヌビディア(NVIDIA)のジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)をはじめ、世界の経済リーダーが一堂に会し、積極的に投資誘致を引き出した結果、当初の予想を上回る経済波及効果を上げたとの評価が出ている。

●通商秩序を安定化させた調停の舞台

今回の行事で最も大きな外交的成果は、米中間の貿易摩擦が激化する中で「慶州宣言」を導き出し、世界の通商秩序に転換点をもたらした点だ。トランプ大統領と習近平国家主席による歴史的会談を通じて、両国が関税やレアアースなどの主要懸案について1年間の休戦に合意し、韓国が世界貿易秩序を安定させる舞台となった。

約4カ月に及んだ韓米関税の交渉も、首脳会談で最終妥結したのが大きな成果だ。ぎりぎりまで続いた交渉の末、トランプ氏の訪韓直前に年間200億ドルの投資上限で合意し、対米投資方式をめぐる両国間の攻防にも終止符を打った。また、30年来の懸案だった原子力推進潜水艦事業について、トランプ氏が公式に承認し、原子力潜水艦や核濃縮・再処理技術を確保する足がかりを築いた。

首脳会議の期間中に相次いだ二国間会談を通じて、「実用外交」も軌道に乗ったとの評価が出ている。習氏は11年ぶりに国賓として訪韓したことで韓中関係修復のきっかけが生まれ、これを機に日中首脳会談など、各国間の対話と協力の場が開かれた。

韓国はこのように今回の首脳会議を主宰し、米中日など主要国との架け橋としての役割を十分に果たし、外交的安定感を高めた。韓国ギャラップが先月31日に発表した世論調査では、李在明(イ・ジェミョン)大統領の職務遂行を肯定的に評価した最上位の理由として「外交(23%)」が挙げられた。

●7兆4000億ウォンの経済効果、上回る可能性も

慶州APEC首脳会議を機に、人工知能(AI)半導体からKフードに至るまで、幅広い分野で実質的な経済効果が現れた。大韓商工会議所とデロイトコンサルティングは、今回のAPEC首脳会議による韓国経済への波及効果を約7兆4000億ウォン、雇用誘発効果を約2万2634人と試算していたが、それを上回る可能性もある。

先月29日のAPEC CEOサミットに出席したグロバル企業は、今後5年間で総額90億ドル(約13兆ウォン)の直接・間接投資を韓国に行うと発表した。投資はAIや半導体、蓄電池、次世代自動車、バイオなど、政府の育成重点産業に集中する見通しだ。とくにアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)のマット・ガーマンCEOは、李大統領との会談で「2031年までに仁川(インチョン)および京畿道(キョンギド)地域に新規AIデータセンターを含め、総額50億ドル以上を投資する」と約束した。AWSの累計韓国投資額は、2031年までに12兆6000億ウォンに達する見込みである。

また、韓国企業とNVIDIAとの戦略的AIインフラ同盟構築も主要な成果として挙げられる。NVIDIAは先月31日、韓国政府および国内4社(三星電子・SKグループ・現代自動車グループ・ネイバークラウド)に、最新型グラフィックス処理装置(GPU)「ブラックウェル」計26万枚を優先的に供給することを決定した。ブラックウェルは、世界的な「AIブーム」で需要が供給を上回り、品薄となっている製品。韓国政府の関係者は、「NVIDIA製GPUは1枚が約1億ウォンで、総額20兆ウォンを超える規模だ」と話した。


申나리 journari@donga.com