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米国、「トランプ・金正恩会談」を手探り 在韓国連軍司令部、板門店ツアーを中止へ

米国、「トランプ・金正恩会談」を手探り 在韓国連軍司令部、板門店ツアーを中止へ

Posted October. 20, 2025 08:11,   

Updated October. 20, 2025 08:11


トランプ米大統領が今月末に韓国を訪問し、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記と会談する案を米政府が非公開で検討してきたと、米CNNなどが18日(現地時間)に報じた。板門店(パンムンジョム)を管轄する在韓国連軍司令部は、トランプ氏の訪韓期間中、共同警備区域(JSA)の特別見学を中止する方針だという。トランプ氏はアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議を機に、29、30日の訪韓日程を調整している。

韓国政府筋は19日、今月27日から来月1日までのAPEC首脳会議の週、板門店の特別見学プログラムを中止する予定だと伝えた。北朝鮮が2023年12月に9・19南北軍事合意の破棄を宣言したことにより中断されていた板門店見学プログラムを、韓国政府は今年5月から再開している。

一部では、トランプ氏が訪韓期間中に正恩氏との会談を提案する可能性に備えた措置ではないかとの見方も出ている。政府は、米朝間で実質的な実務接触は行われていないと見ているものの、トランプ氏の公開提案から48時間以内に米朝首脳会談が劇的に実現した19年のような「トランプ変数」にも備えているという。トランプ氏は19年6月、主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)出席のため日本を訪れた後、ソーシャルメディアを通じて米朝会談を公開提案し、板門店で正恩氏と会談した経緯がある。

CNNは18日、トランプ政権関係者の話として、米朝首脳会談に向けた計画が真剣に協議される段階には至っていないものの、米政府がトランプ氏の訪韓を前に米朝首脳会談の可能性を議論してきたと伝えた。

政府筋は「トランプ大統領が板門店を訪問する具体的な日程などが出ている状況ではないと承知している」と述べた。29日から30日までの1泊2日の日程で調整されているトランプ氏の訪韓を前に、ホワイトハウスの警護チームが2度韓国を訪れたが、板門店は下見しなかったという。

ただ、トランプ氏の訪韓を機に、米国が米朝対話再開に向けた動きを見せる可能性があるとの見方も出ている。中国の「抗日戦争勝利80年」と北朝鮮の朝鮮労働党創建80周年の軍事パレードを機に、米中ロの結束が強まる中、トランプ政権が対北政策に本格的に乗り出す準備を進めているということだ。

トランプ政権は、早ければトランプ氏の訪韓前に、ケビン・キム国務次官補代理(東アジア・太平洋担当)を現ジョセフ・ユン駐韓大使代理の後任に任命する見通しだ。19年の板門店会談を含め、第1次トランプ政権の米朝首脳会談の実務を担当したキム氏は、政権発足以来、国務省で韓半島政策を総括してきた。


申圭鎭 newjin@donga.com