Go to contents

ソウル市の「鉄道の地下化」、ミラノのデザインから学ぶ

ソウル市の「鉄道の地下化」、ミラノのデザインから学ぶ

Posted July. 08, 2025 08:51,   

Updated July. 08, 2025 08:51


イタリア・ミラノの中心部にある「ポルタ・ヌオーヴァ(Porta Nuova)」は、かつては都市を貫く鉄道の敷地だった。長年にわたり都市を分断していたこのエリアは、2010年代後半から大規模な緑地と文化・商業施設が調和した複合地区へと生まれ変わった。13万本の低木や草花が植えられたこの一帯は、今では「持続可能な都市再生」の代表例として注目を集めている。

ソウル市は4~5日(現地時間)、この地域を含むミラノの都市空間改革事例を視察し、ソウル型の都市再構築戦略への応用を検討した。

●ミラノの再開発成功例をソウルに応用

ソウル市は現在、都心を横断する67.6キロに及ぶ地上電車路線を地下化する大規模プロジェクトを進めている。このプロジェクトで確保される約122万平方メートル(㎡)の地上用地は、市民中心の大規模な緑地に整備され、駅舎用地171万㎡は業務・商業・文化機能を併せ持つ複合空間として開発される計画だ。

ミラノのポルタ・ヌオーヴァは、こうした市の構想に多くの刺激となっている。単なる鉄道用地の再利用を超えて、周囲の高層ビルや住宅地、公共施設との調和によって都市のスカイライン全体を新たに構成した。代表的な建築物「ボスコ・ヴェルティカーレ(Bosco Verticale/垂直の森)」は、バルコニーごとに木を植えることで都市環境と気候変動の両方に対応するユニークなモデルとして評価されている。

ソウル市も同様の戦略に取り組んでいる。代表例は「龍山(ヨンサン)国際業務地区」で、龍山鉄道基地敷地を約46万㎡の立体複合都市に開発する事業で、面積はポルタ・ヌオーヴァの約1.6倍にあたる。居住、商業、文化機能が融合した垂直型都市空間の形成が核心となっている。

ソウル市の視察団は、ポルタ・ヌオーヴァに加えて旧展示場敷地を複合開発した「シティライフ(City Life)」や、路面電車の車庫を美術館に転換した「ADIデザインミュージアム」なども訪問。いずれも老朽化した産業・基盤施設を創造的に活用し、現代的な都市文化空間へと転換した成功例であり、ソウル市も同様のアプローチで老朽公的資産の複合利用を模索している。

●ソウル型の「都市空間デザイン・プラットフォーム」構想

ソウル市は都市空間の革新潮流を反映し、「ソウル国際都市空間デザイン賞」を新設する方針だ。世界の都市における創造的な空間事例を発掘・照射する同賞は、2027年のソウル都市建築ビエンナーレで初の受賞者を発表する予定だ。

あわせて国内建築家支援策も進められる。「K建築文化総合支援計画」は、新進建築家の大型公共プロジェクト参加機会を拡大し、ソウルの都市空間戦略を世界に発信することを目指す。

ソウルのデザイン政策の中核施設である東大門(トンデムン)デザインプラザ(DDP)は、展示中心の役割を越えて、市民の日常に寄り添う文化プラットフォームとしての機能拡張が予定されている。デザイン産業全体を網羅するグローバル拠点への転換が目標だ。

呉世勲(オ・セフン)ソウル市長は「都市空間を単なる開発の対象という視点だけでなく、市民の生活の質を高める文化的実験の場として捉えるべきだ」と言い、「ソウルも持続可能性と創造性を兼ね備えた都市へと進んでいく」と語った。


ミラノ=ソン・ジンホ記者 jino@donga.com