
※ドラマ「呑金」のネタバレがあります。
「お前だ。間違いなくお前だよ」
朝鮮(チョソン)の漢陽(ハンヤン)、仁王山(インワンサン)の麓にある別墅(農業をするために別に建てた家)。王の一人だけの弟であり朝鮮巨大商団の面倒を見る「ハンピョン大君」(キム・ジェウク)は、自分を訪ねてきた「ホンラン」(イ・ジェウク)を抱きながらこのように話す。ホンランは、朝鮮の巨大商団の一人息子で、幼い頃に突然消えたが、約10年ぶりに家に帰ってきた人物だ。ハンピョン大君は、自分が推す巨大商団の後継者であるホンランに確信を示す。
しかし、二人の関係はすぐにこじれ始める。帰ってきたホンランが、実は本物ではなく偽物だという事実が徐々に明らかになるためだ。そして、ホンランはある理由で、ハンピョン大君に復讐を試みながら話は破局に突き進む。
16日、ネットフリックスで公開されたドラマ「呑金」は、チャン・ダヘ作家の長編小説「呑金:金を飲み込む」(2021年・ブックレシピ)を原作としたミステリー活劇だ。朝鮮後期、行方不明になった最高商団の後継者ホンランが、成年になって家に帰ってきて起こる復讐叙事を盛り込んでいる。
原作とドラマの最大の違いは、ホンランの「復讐のやり方」だ。小説の中のホンランは、緻密な計画者だ。「ヨム(故人の体を拭いて壽衣を着せて布で包むこと)をしても発覚しないように、大君の頭頂部に細い長い針を一本差し込んだ。鳥獣には実に過分な死だった」という文章のように、彼の復讐は節制されており、完全犯罪に近い。これはハンピョン大君だけでなく、自分が継続しなければならない他の復讐のための戦略的選択でもある。「長剣を直ちに抜刀し、鮮血が飛び交うように刀で切りたい欲望を抑えるのが、実に苦しかった」
一方、ドラマの中のホンランは、ハンピョン大君の両手を直接切るやり方で復讐する。彼は大君を眺めながら、「ただの一度も恐れることなく眠ることができず、ただ一瞬も苦痛なしに呼吸することができなかった」と、怒りを爆発させる。感情を節制した原作と違って、ドラマは感情が爆発して話を終える。ブックレシピのキム・ヨアン代表は、「小説で、ハンピョン大君は半ばで死ぬが、ドラマはホンランとハンピョン大君の間の葛藤を最後まで引っ張っていく」とし、「そのおかげで、主人公ホンランの向い側に立ったハンピョン大君の『アンタゴニスト』(劇中の敵対的人物)の役割がより一層浮き彫りになっている」と評した。
「シマンスロッタ」(意地悪なところがある)、「コルオハダ」(気性が荒くて荒々しい)など、ホンランの性格を描写する小説の中の古語が、俳優の演技で生き返ったことも注目に値する。原作者である作家のチャン氏は、東亜(トンア)日報との書面でのインタビューで、「ドラマでは、見慣れないが美しい純韓国語の情緒が画面のミジャンセンや俳優たちの演技で伝えられた」とし、「原作の目次が24節気を追うだけに、ドラマも韓国の四季をそのまま盛り込んでいる」と話した。
ドラマの中の衣装も目を引く。ホンランの姉「ジェイ」(チョ・ボア)の冷徹さと恨は、端麗で節制された色味の韓服で表現された。巨大商団の女将の「ミン・ヨンイ」(オム・ジウォン)の欲と野望は、華麗な模様の服飾であらわれた。キム・ホンソン監督は13日、製作発表会で、「世界に向け、『韓国』の美しさを見せなければならないという義務感があった」とし、「韓服を、ただファッショナブルに扱うよりは、生地の素材と質感に気を使いながら、基本に充実した時代劇を作った」と説明した。
イ・ホジェ記者 hoho@donga.com






