Go to contents

廃校を阻止するため、クマの着ぐるみを着た校長

廃校を阻止するため、クマの着ぐるみを着た校長

Posted April. 10, 2025 09:15,   

Updated April. 10, 2025 09:15

한국어

「校長に就任する直前の2年間、新入生が1人しかおらず、廃校の危機に追い込まれた学校でした。しかし、就任から6ヵ月後、2024年には新入生が32人に増えました」

23年9月、住民公募を通じて忠清南道論山市光石面(チュンチョンナムド・ソンサンシ・クァンソクミョン)の光石小学校の校長に赴任したキム・ジュヒョン氏(写真)は9日、東亜(トンア)日報の電話インタビューでこのように語り、笑った。農村にある光石小学校は、人口減少と少子化の影響で21年に4人の新入生が入学し、22年と23年には新入生がそれぞれ1人だけだった。放課後に子どもを預ける場所が必要な保護者たちが、塾が多く集まる市内の小学校を望んだためだ。

キム氏は就任後、保護者たちのこのようなニーズを把握し、変化を試みた。まず、就任後、農作業で忙しい、または出勤時間が早い保護者のために、午前8時から読書と遊び、体育プログラムを導入した。朝食を抜いて来る子どものために、1時間目の開始前に、おにぎり、ホットドッグなど簡単な食事を学校で用意した。授業後には、ピアノ、バイオリン、英語など多様なプログラムを運営している。

キム氏は、「文化的なケアと学習のケアの両方を提供することで、保護者の満足度が高まった」とし、「学校が文化センターと塾の役割まで果たすという評価が口コミで広がり、新入生が目に見えて増えた」と語った。特にキム氏は、村の住民との協力を通じて、光石小学校の子どもたちは、希望すれば午後7時まで住民自治会が運営する村の学校でおやつと夕食まで食べて帰宅できるようにした。

新入生を誘致するために自ら奔走した。市内の幼稚園を回り、学校の広報パンフレットを配布し、地域のカフェに幼稚園児の保護者を呼んで説明会を実施した。また、キム氏は光石小学校への入学を決めた保護者と一対一の相談も行った。このような努力により、光石小学校は昨年、教育部が主管する「農漁村の真の良い学校」と「ヌルボム学校優秀事例学校」に選ばれた。

昨年は、1年生の入学111日を記念して、アニメキャラクター「ポロロ」の着ぐるみを着て各クラスを訪れ、話題を集めた。親しみやすい校長として人気を集めているキム氏は、「これからも子どもたちが毎日楽しく過ごせるよう、村の住民とともに協力していく」と話した。


キム・ミンジ記者 minji@donga.com