
25日、慶尚北道義城(キョンサンブクド・ウィソン)から始まり、5つの市郡に広がった史上最悪の山火事が、発火から149時間あまりで消し止められた。
山林庁中央山火事防止対策本部は28日午後5時、「盈徳(ヨンドク)と英陽(ヨンヤン)を皮切りに、慶尚北道の5つの市郡の山火事で最も勢いの激しい火を消し止めることができた」と明らかにした。発火から1週間で消火局面を迎えたのだ。前日午後遅くに短く降った雨が風前の灯火の山林を濡らし、止まることを知らずに広がっていた山火事を止めた。
山林当局によると、前日の午後から始まり、夜の間に慶尚北道の山火事被害地域である義城と安東(アンドン)、青松(チョンソン)、英陽、盈徳の5つの市郡には1~3ミリの弱い雨が降った。降雨量が少なく、山火事の鎮火にはあまり役立たないと思われたが、雨は鎮火作業に心強い援軍になった。しばらく降った雨が、火の粉が飛び散る「飛散化」のリスクを大きく下げた。消火作業の中心装置であるヘリの運用にも大きく役立った。少ない量の雨だったが、消火ヘリの精密噴射を妨害する煙霧を除去してくれたのだ。雨の影響で、気温が前日より10度以上低くなったことと風速が下がったことも功を奏した。勢いに乗って一晩中作業能率を上げた山林当局は、前日午後6時基準で63.2%に過ぎなかった5つの市郡の平均鎮火率を、同日午前7時基準で85%まで引き上げた。
局面の転換を迎えた山林当局は、チャンスを逃さなかった。同日午前、日の出と同時にヘリ88台、消火装置695台、消火人員5587人など稼動装置を総投入した。これを通じて正午に鎮火率が94%を記録し、午後は盈徳や英陽の山火事で最も勢いの激しい火の消火に相次いで成功した。
慶尚南道山清(キョンサンナムド・サンチョン)の山火事は容易ではない状況だ。同日正午基準の鎮火率は93%で、前日午後7時(81%)より高くなったが、午後に入ってから強い風が吹き、随所で飛び火による再発火が発生したのだ。智異山(チリサン)国立公園区域の被害面積は、前日の40ヘクタールより2倍増の80ヘクタールになっている。天王(チョンワン)峰からは4.5キロ離れた地点で、山林当局はこの地点に防火線を構築し、天王峰死守のために総力を傾けている。
史上最悪の山火事事態に対して米国も哀悼の意を表した。米国務省のタミー・ブルース報道官は27日(現地時間)、声明を発表し、「韓国南東部地域で続く山火事による悲劇的な人命損失と広範囲な被害に、心より哀悼の意を表する」と明らかにした。また、「米国はこの困難な時期に、同盟国と共にする。在韓米軍も火災鎮圧と被害地域に対する支援を惜しまない準備ができている」と強調した。
義城=ミョン・ミンジュン記者、イ・ギウク記者 mmj86@donga.com






