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2008年の共和党、そして2025年の民主党

2008年の共和党、そして2025年の民主党

Posted March. 10, 2025 08:27,   

Updated March. 10, 2025 08:27

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「国民に『私たちを再び信じてほしい』と言う前に、わが党を改革し、再建することが先だ」

2008年、米国で民主党のオバマ大統領に大敗した後、共和党のジム・デミント上院議員はこう訴えた。「保守長期政権」時代を夢見ていた共和党が、大統領選挙と上・下院選挙ですべて敗北し、党内の自省を促したのだ。

あれから17年が経った25年、共和党のトランプ大統領が権力の座に就いた。共和党は上・下院も制覇した。一方、野党となった民主党は無気力だ。民主党はホワイトハウスを失ってから数ヵ月が経ったが、まだそのショックから立ち直れていないと、米紙ワシントン・ポストが診断した。攻守が変わっただけで、17年前に共和党が感じた無力感と喪失感を民主党が同じように感じているということだ。

先月の世論調査で、トランプ氏の支持率は40%台半ばにとどまった。一部のメディアは、「トランプ氏の政治的ハネムーンはすでに終わっている」と指摘した。それでも民主党はその反射効果を全く享受していない。むしろ悲惨だ。CNNの調査では、回答者の75%が「民主党がトランプの牽制に十分な努力を払っていない」と答えた。先月末、米クイニピアック大学が実施した調査でも、回答者の57%が民主党を否定的に認識した。クイニピアック大学がこの質問をし始めた08年以降、最も高い数値だった。

第2次世界大戦を戦ったフランクリン・ルーズベルト元大統領、韓国戦争を戦ったトルーマン元大統領は、在任期間、特殊な状況が反映され「帝王的大統領制」を享受した。オバマ氏の場合、高い大衆的人気もあり、野党としては手強い相手だった。これに反し、トランプ時代を生きる野党がこのように存在感を発揮できない状況を解釈するには、民主党自体の問題に目を向ける必要がある。

ワシントンの内外で最も多く取り上げられる民主党の問題は、国民の「ニーズ」把握の失敗だ。昨年、民主党は急騰した物価など、身近なイシューを読めず、時代遅れのアジェンダに一貫し、政権を手放した。にもかかわらず、依然として間違った場所を戦場として選択し、空疎なメッセージを出しているというのが、同紙の診断だ。

このような民主党の状況は、党内の対立とも無関係ではない。第2次トランプ政権の初の施政方針演説があった4日、民主党が残した印象的なシーンは2つだけだった。一つは77歳の下院議員がトランプ氏に向かって杖を振り回して叫ぶ場面、もう一つは40代の女性上院議員がトランプ氏の演説後、「反論演説者」として中道的なメッセージを伝えた場面だ。米紙ニューヨーク・タイムズは、この対照的な2つのカットを現在の分裂した民主党を示す象徴的なシーンとして挙げた。急進的な進歩勢力と中道勢力間の党内の対立が、トランプ氏の演説に対する「抗戦」でも露呈したということだ。

民主党は、迅速対応専門チームの構成や大規模な有権者の動員といった打開策も出したが、このような古い戦略から捨てなければならないという批判も出ている。新しい顔、新鮮な政策アジェンダを発掘しようという真摯な悩みが足りないということだ。

08年当時、共和党は議員たちが激しい討論を繰り広げるなど、活路を模索しようとする努力があったと評価された。一方、現在の民主党は「牽制心理」のため、政権与党に相対的に不利な来年11月の中間選挙だけを視野に入れていると指摘されている。そして、党内外からは、以前の中間選挙だけを信じて内部刷新と有権者のニーズ把握を怠れば、次の大統領選挙も容易ではないという観測がすでに流れている。民主党に与えられた時間はそれほど多くないという声が力を得つつある。