
「人工知能(AI)の産業で、1990年代生まれの人材が頭角を現している」
米オープンAIの「チャットGPT」に匹敵するAIモデルを、わずか558万ドル(約78億1200万ウォン)を投じて開発した中国のAIスタートアップ「ディープシーク」と、起業家の梁文鋒氏(40)に注目が集まる中、中国の経済メディアである科創板日報は、AI分野で中国出身の1990年代生まれの起業家たちが優れた力量を見せているとし、このように伝えた。
特に、このメディアは、梁氏のほか、中国で主に教育を受けたAIスタートアップ起業家らに注目している。中国の代表的なロボット製造会社と評価される「ユニツリー」の王興興氏(35)と、「Agibot」の彭志輝氏(32)が代表的な例だ。彼らは、一度も中国を離れて教育を受けたことのない90年代生まれの起業家だ。地元の大学で工学を専攻し、起業も中国で行った。
最近、香港の星島日報など中華圏のメディアが、「中国AIの英雄」と表現したムーンショットAIの楊植麟氏(32)とディープシークAIモデルの開発に中心的な役割を果たした羅福莉氏(30)も、やはり注目すべき90年代生まれのAI人材に挙げられる。
中国国内のAI人材の力量が確認され、彼らをめぐる誘致競争も激しくなるだろうという見方が出ている。これまで国家安保などを理由に、中国人科学者や留学生の自国内での活動に警戒していた米国でも、中国のAI人材を連れてこようという主張が出ている。香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストによると、米シンクタンクのアトランティック・カウンシルのメラニー・ハート上級顧問は30日(現地時間)、上院外交委員会の聴聞会で、「あのモデル(ディープシーク)を支えるエンジニアたちは、米国で働くほうがより良いだろう」とし、「中国の科学者たちが(米国で)安全だと感じさせてこそ、中国に勝てる」と主張した。
金喆仲 tnf@donga.com