45年ぶりの「非常戒厳」宣布という混乱にもかかわらず、その張本人たちは反省も謝罪もなく、無責任な態度を見せているという批判が政界で起こっている。戒厳を宣布した尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は、「私は間違っていない。『共に民主党』の暴挙のせいだ」と話しているという。戒厳司令官だった朴安洙(パク・アンス)陸軍参謀総長は、「非常戒厳の事実は、尹大統領の談話発表を見て知った」と話した。尹大統領が戒厳宣布を決定した閣議に出席した閣僚たちは、「私は反対した」と主張した。尹大統領の最側近の李祥敏(イ・サンミン)行政安全部長官は、「正直に言って、国会をきちんと封鎖していれば、このような(非常戒厳解除の)議決はできなかっただろう」とし、「国会の権限を阻止しようと思えば、十分に可能だった」と発言し、物議を醸した。
戒厳解除の翌日の5日、国会国防委員会と行政安全委員会、保健福祉委員会では、尹大統領の非常戒厳事態に関する報告が一斉に行われた。戒厳司令軍を務めた朴氏は、「戒厳の事実をいつ知ったのか」という質問に、「尹大統領の談話発表で戒厳が宣布された事実を知った」とし、「金龍顕(キム・ヨンヒョン)前国防部長官の指示により、金前長官の携帯電話で警察庁長に布告令の内容を伝えた」と話した。政党活動の禁止、報道統制、現場離脱医療関係者の処罰などの内容で朴氏名義で配布された布告令については、「(私も)布告令を伝達された」とし、「同意できないレベルなので、(金前国防部)長官に『これは法務検討をしなければならない』と言った」と話した。
戒厳を決定した閣議に出席した李氏は、「今回の事案を『内乱罪』だ、(私を)『内乱の同調者』や『内乱の被疑者』と表現する部分についてもう少し慎重を期してほしい」と述べた。最大野党「共に民主党」議員たちが戒厳令の問題点を指摘すると、「非常戒厳というのは高度な統治行為として認識されている。その面で理解されなければならない」と主張した。
曺圭鴻(チョ・ギュホン)保健福祉部長官は、非常戒厳宣布に「同意しなかった」とし、「遅れて到着し、(到着前に)議論した内容は知らない」と述べた。その一方で、違憲かどうかについては「私が判断する事項ではない」と述べた。
国防部長官の職務代行を務める元首都防衛司令官の金善鎬(キム・ソンホ)国防次官は、国会への戒厳軍投入について「(私は)指示する立場ではなかった」とし、「戒厳軍投入の指示は(金前)長官が行った」と述べた。金前長官は同日、国防委会議の直前に尹大統領が免職を裁可し、会議に出席しなかった。
金埈馹 jikim@donga.com