
昨年8月に入居したソウル瑞草区盤浦洞(ソチョグ・バンポドン)のレミアン・ワンベイリー。出入口のあちこちには黒地の横断幕に、「挙手機の代議員らは覚醒せよ」「(成果給は)代議員らが払え」「組合員は鴨か」などの文言が黄色の文字で掲げられていた。
16日、整備業界によると、同団地の再建築組合は、19日に開かれる組合解散の総会で、組合長に対し成果給10億ウォンを支給する案件を上程し、書面決議書を提出し始めた。これに対し一部の組合員が、過度な成果給支給を中断しろと抗議し始めたのだ。
組合長と組合役員には、再建築期間中に給与と活動費などが支給される。そのうえ、さらに数億ウォンの成果給を受け取るのはやり過ぎだと反発する声があがっている。組合役員らの主張は違う。レミアンワンベイリーのキム・ソクジュン組合長は、「分譲価格上限制回避や商店売却、工事費協議などで約1500億ウォンの収益を出したことにともなう補償を要請した」とし、「今後、組合員にも1人当り1500万ウォンほどが還付される予定だ」と反論した。
組合長の成果給をめぐる対立は、他の現場でも現れている。2月、京畿道安養市(キョンギド・アンヤンシ)の飛山(ビサン)小学校周辺を再開発した2739戸規模の坪村(ピョンチョン)エルプラウドでは、組合長に対し50億ウォン規模の成果給支給を推進したが、組合員の反発で実現しなかった。ソウル東大門区龍頭洞(トンデムング・ヨンドゥドン)の龍頭5区域を再開発し、2021年11月に入居したeピョンハンセサン清渓(チョンげ)セントラルフォーレの場合、昨年6月に総会を開き、組合長に12億ウォン、役員6人にそれぞれ1億2000万ウォンなど計24人に32億9000万ウォンを支給することを決めた。
成果給をめぐる議論が続くのは、明確な基準がないためだ。ソウル市は、2015年、「整備事業組合などの標準行政業務の規定」を改正し、組合役員に対し別途の成果給を支給しないよう勧告しているが、強制性がない。2020年、新盤浦(シンバンポ)1次再建築組合(アクロリバーパーク)は、追加利益金の20%を組合役員に対する成果給として支給することにしたが訴訟が提起され、最高裁は該当臨時総会の決定は無効だと判決した。該当成果給が信頼誠実原則や公平に反すると見るだけの事情があるという趣旨だった。該当組合の役員たちは結局、追加利益金の7%を成果給として支給された。J&K都市整備のペク・ジュン代表は、「成果給支給自体を防ぐことはできないが、組合員との意見調整を通じて適正な水準で支給されてこそ正当だと見ることができる」と説明した。
イ・チュクボク記者 bless@donga.com