
韓米日が、海空やサイバーなど多様な領域で訓練する3ヵ国共同「フリーダムエッジ(Freedom Edge)」を今夏に実施することを決めた。これまでも韓米日は、艦艇を動員した海上訓練や戦闘機を投入した空中訓練などを実施したことはあるが、複数の訓練をまとめて名称まで付けたのは初めて。事実上、大陸間弾道ミサイル(ICBM)技術を使用した偵察衛星を打ち上げ、弾道ミサイルの挑発を繰り返すなど、核・ミサイルの脅威を高度化している北朝鮮に対し、3ヵ国の軍事協力をこれまで以上に強化するという象徴的な措置であり、警告と解釈される。
申源湜(シン・ウォンシク)国防部長官、オースティン米国防長官、木原稔防衛相は2日、第21回アジア安全保障会議(別名「シャングリラ対話」が開催されているシンガポールのシャングリラホテルで3ヵ国会談を開き、このような内容を発表した。
「フリーダムエッジ」は、毎年3月に韓米両国が北朝鮮の「南侵」状況を想定して実施する合同演習「フリーダムシールド(FS・自由の盾)」と、米日が北朝鮮など地域の脅威に対応するために実施する合同演習「キーンエッジ(Keen Edge)」を合わせた名前だ。韓米日が北朝鮮の核・ミサイル対応に向けて緊密に連携していることを示すため、韓日・米日の代表的な合同演習の名前を合わせて韓米日の安全保障協力を象徴する新たな訓練を作ったのだ。
これに先立ち、韓日国防相はシャングリラ会談を機に2国間会談を開き、韓米日軍事協力強化の最大の障害とされてきた自衛隊機へのレーダー照射問題をめぐって再発防止策を確認し、合意文書を採択した。2018年12月、東海(トンへ・日本海)上で、韓国海軍艦艇が海上自衛隊の哨戒機に対して火器管制レーダーを照射したと日本が主張してから5年半ぶりに、防衛交流が再開となった。
合意文書には、両国の艦艇と航空機が海上で偶然遭遇した場合、互いに攻撃の意図がないことを知らせる意思疎通をより円滑にするため、国際ルールに列挙形式で規定された10以上の無線通信周波数に優先順位をつけるなどの再発防止策が盛り込まれた。レーダー照射問題が発生した当時、異なる周波数を利用して通信していたため、韓日両国は互いの言葉を聞き取れなかったと主張した。
孫孝珠 hjson@donga.com