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「顧客を選別」してバーキンを販売、米でエルメスを集団提訴

「顧客を選別」してバーキンを販売、米でエルメスを集団提訴

Posted March. 22, 2024 08:10,   

Updated March. 22, 2024 08:10

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「バーキンは、エルメスのビジネスを一貫して支援してくれた顧客だけが購入できます」

米カリフォルニア州在住のニタ・カベレリさんは最近、世界的な高級ブランド、エルメスから荒唐無稽な返答を聞いた。ある店舗でバーキンのバッグを買おうとしたが、他の商品も買わなければ購入できないと言われたのだ。怒ったカベレリさんはエルメスの本社に電話したところ、同じニュアンスで答えたという。

フランスの代表的な高級ブランドのエルメスは、自社を象徴するハンドバッグ「バーキン」のマーケティング戦略をめぐり、米国で提訴された。20日、ブルームバーグ通信などによると、カベレリさんと、マーク・グリノガさんは、「エルメスがバーキンのバッグを販売し、顧客を選別するのは不当」と主張し、カリフォルニア州連邦地裁に提訴した。

バーキンは、韓国の基準で1500万ウォンから始まり、高価なもので数億ウォンにのぼるバッグだが、世界中で非常に愛されている。当代のファッションアイコンだった英国の歌手で女優のジェーン・バーキン(1946~2023)にインスピレーションを受けて制作されたバーキンは、「お金があっても買うのに1年以上待たなければならない」とまで言われている。

バーキンは通常、店頭に陳列されておらず、オンラインで購入することもできない。原告側は、「エルメスは、購入する価値があると判断された消費者にだけ(プライベートルームで)バーキンを見せる」とし、「これも不公正な営業行為」と主張した。

原告側は、エルメスも独占禁止法に違反していると主張した。カベレリさんらは、「エルメスは、バーキンの需要をはるかに下回る数を供給することで、市場支配力を強化し、消費者に他の製品も一緒に購入するよう強要する」と主張した。

新商品を手に入れるのが困難なエルメスのバーキンは、中古高級品市場でも法外な価格だ。バーキンの中でも最も人気のある希少品として知られる「2008ヒマラヤバーキン」は、22年に中古市場で63万ドル(約8億3千万ウォン)で買い取られた。

ブルームバーグによると、エルメス側はこの訴訟についてまだコメントしていない。


キム・ボラ記者 purple@donga.com